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渓流 山本 秀

「仲秋 秋ヤマメ」 利根川水系 片品川(利根漁協)~渡良瀬川(両毛漁協)

秋風が心地よい季節になりました。今年の夏は猛暑続きで群馬県内で渓流魚を狙うのには厳しい年となってしまい、難しい釣行の繰り返し。9月に入り、毎日水位計を繰り返し見て「増減水の後のやや多目の水量の日」を待ち、週に一度の釣行に備えその時を待ちました。

—9月10日(月)、片品川(利根漁協)へ。

当日は、某ルアーメーカーフィールドテスターの埼玉の友達と釣行しました。
狙いは下流にある園原ダム湖からの遡上ヤマメ、大岩魚です。
大型の虹鱒、居着きヤマメも居るので竿とのバランスを考慮して、道糸VARIVAS プロステージ本流 エクストリーム 1号に、ハリスVARIVAS プロステージ渓流 エクストリーム 0.8号、ハリはVARIVAS サクラマス・サツキマス 3号[ブロンズ]を選択。

開始早々、友達は赤く婚姻色の入った綺麗な居着きヤマメをルアーで釣り上げました。餌釣りの僕には中々反応が悪く、山影から日光が顔を出し川面を照す時間を待ちながら釣り上がり、上流まで行くと先行者が居たので一時終了。車に戻る時に山影の低い雲の間から日光が差し込み、川沿いの赤く実った山椒の実が雲の隙間の青空に映えます。

まだ人の入っていないポイントへ移動して、再び釣り再開です。午後から雨の予報の9月の山間と言えども陽射しは晩夏を思わせる強さで気温が上がり始め、汗ばむ暑さとなり始めますが、川岸に所々に咲く秋桜が秋風に揺れ、涼しさと清々しさを感じさせてくれます。

川面に陽射しが入り、濃い水色の流れの底を照らし始め、ヤマメが補食レーンに入り込む場所を探ると直ぐに目印に違和感があり、持ち手を変えて身構えた瞬間に強い当たり、アワセを入れると水深2メートルの底を縦横無尽に泳ぎ始めます。速い泳ぎは強い流れの流芯に入り込もうと必死に突っ込んで、手に生命感が伝わり野性的な強さを感じさせます。釣り上げた魚は狙い通りのダム湖遡上の34cm秋の戻りヤマメでした。

その後しばらく竿を振りましたが反応は無くポイントを移動しました、しかし雲行きが変わり強い雨が降り始めたので早めに切り上げ帰路につきました。片品川では春先に良い岩魚を釣り上げているので、思い出深いシーズンとなりました。

片品川:利根漁業協同組合

 
 

—9月16日(日)、渡良瀬川(両毛漁協管轄内)へ。

僕が支部長を努める釣り倶楽部の支部の例会で、渡良瀬川(両毛漁協管轄内)に大ヤマメを狙いに行ってきました。

長年通うこの川は、VARIVASのフィールドテスター(フライフィッシング)の中島淳志さん、中島奈緒美さんが漁協の発展・促進を行っている河川で、魚の目線からの川の整備、それだけでなく自然保護、自然保全にも力を入れて、自然との共存、良い自然環境を生み出す努力を怠らない河川です。

8月下旬から渡良瀬川の増減水を確認していて、9月に入り渓流シーズンも残り20日。釣行できる休みの日と、水量が減った後のやや多目の日が重なる時に狙い定めていました。当日はやや水量が多く待ちに待った、僕には狙い通りの状況となり期待が膨らみます。河川敷には白い秋桜が咲き、カナムグラは花粉を飛ばし、ススキはもうすぐ開花かな!?と、秋の草花がシーズン終盤を伝えている様です。

釣り開始から数時間、小さなアタリはあるのですが、おそらくヤマメの当歳魚。ならばと狙う流れを変え、立ち位置を変えの試行錯誤。時折ライズがあることから判断してハリスを長くし、ギリギリ仕掛けを操作できる対岸の流れの中層を狙うと直ぐに反応してきました。

26cmのヤマメ。

しかし釣果は続かず、上流の流れ込みに移動しての一振り目。流れの芯の底波に仕掛けを誘導して流れに馴染むと同時に目印に違和感が…。
「来る!」と確信し、アタリに備えた瞬間、大型魚の魚信が目印を引き込みます。広い流れの対岸に行かれない様に竿を捌き流に浮かせてタモ入れ。

36cm雄の渡良瀬川秋ヤマメ。

体高があり鰭が大きく野性味溢れたヤマメです。今年最後の本流域の釣行を締め括る綺麗な魚に大満足でした。

渡良瀬川では「春のヤマメの数釣り」に始まり「初夏の尺上ヤマメ」、仲秋の「秋ヤマメ」と毎年良い釣りをさせてもらえます。上流の渓流釣り、C&R区間のヤマメ、支流桐生川のヤマメ、イワナ釣り、鮎。梅田湖の公魚釣り等、色々と楽しませてくれる河川です。子供を中心としたイベント等も行っています。今シーズンは20日で禁漁となり終わりますが、来シーズン足を運んでみたら如何でしょう。

両毛漁業協同組合
http://www.ryomo-fishing.com/

[タックルデータ]
竿:  SHIMANO Super Game Special ZE H 85-92
道糸: VARIVAS プロステージ本流 エクストリーム[フロロカーボン]1号 9m50cm
ハリス:VARIVAS プロステージ渓流 エクストリーム[フロロカーボン]0.8号 30cm〜50cm
目印: VARIVAS みえる目印 オレンジ×1、グリーン×2
オモリ:割りビシ大(シリコンチューブでラインをガード)
    ※道糸とハリスの間にサルカンを使用。結びは共にクリンチノット。
ハリ: VARIVAS サクラマス・サツキマス 3号[ブロンズ]
餌:  ミミズ 太2匹(1匹は通し、もう1匹はチョン掛け)

タックルは片品川・渡良瀬川ともに同じですが、道糸を長めにして8m50cmの竿に全長10mの仕掛け。立ち込んでいると仕掛けを振り込むのが大変ですが、利根川と同じで、魚が右岸寄り・左岸寄りの筋が多数あるので、仕掛けを魚の好むレーンに届かせる為の策です。
大型のヤマメが掛かった時に魚体にラインが巻かれることが少なくなり、魚を傷付けない為でもあります。
また、長めのラインにすることにより、竿だけの力でやり取りすることを防ぎ、力を分散させてくれるので竿とラインのパワー幅を広く使うことができると思います。
VARIVASプロステージ本流エクストリームは70m巻きなので9m前後の本流竿が主流の今は1m長めに仕掛けを作っても7本も作ることができます。本流餌釣りには十分な強度もありますので本流域での釣りにはお薦めです。

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。