自身のレコード更新にチャレンジする動画企画「蒼井さやのレコードチャレンジ」。
今回はリベンジチャレンジとなった外房沖のヒラマサゲーム。
ド級の一発と感動が生まれた熱い釣りをご覧あれ!
技術はないけれど魚運に恵まれている。
それが数々の大物に出会えた大きな理由
ヒラマサやキハダ、クロマグロ、カジキなど、ビッグフィッシュを手にした画像や映像を目にすることが多い蒼井さやさん。根っからの大物派アングラー、なのだろうか?
「私自身、もともと大物釣りがしたい! という気持ちでやり始めたわけではありません。たまたま機会が多かったという感じです。でも、チャレンジするたびに、私には技術はないけれど魚運がある、魚運には恵まれていると感じてきました。そのおかげでいままで数々の大型の魚に出会えたのかな、と思っています」
謙虚で素直な姿勢がビッグフィッシュを引き寄せる!?
「以前からいろいろな釣りに挑戦したい、と思っていますし、海、川、湖とフィールドにこだわりもありません。でも大型魚ならではの魅力は大きいですね。大きな魚だけに感動が大きくて。一緒にいる仲間たちと喜び、称え合える。感動を共有できるところが素晴らしいし、素敵だな、と思っています。誰が釣っても喜びあえるところがいいですよね」
「狙った魚を釣ることは、嬉しいし、楽しいし、達成感もあります。釣り場で出会う人々、景色はもちろん、自分でできることが増えてくることも嬉しい。そういった喜びがひとつずつ増えていくことによって釣りが好きになりました。仕事からスタートした釣りですが、自分からどんどんフィールドに出たい、という気持ちが大きくなって。そういう気持ちになってから、すでに10年以上が経ちました。釣りが好きという気持ちはいまもどんどん大きくなっていますね。自分はどこまで行くのか、行きつく先はどこになるんだろう? と不思議な気持ちでいます。自分自身でも分かりません」
▲どんどん釣りが好きという気持ちが大きくなっていく、という蒼井さん。今年はアマゾンの釣りにも挑戦する。ジャンルにこだわらず、何にでも挑んでいく姿勢が、多くの共感を集めている。
ヒラマサの自己記録は21.5kg。外房ではまず1匹、そこからの記録更新が目標だ
「今回は2つの目標を立てました。まずは1匹釣る。これが大事だと思っています。自分のタックル、自分の力で外房ヒラマサを1匹釣りたいです。関西在住なので気軽に外房に釣りに来ることができません。だからこそ少ないチャンスをモノにしたい、と思っています。もうひとつはやはり自己記録の更新。21.5kgは昨年、玄界灘で釣ることができました。このサイズを超える魚を玄界灘以外の海で釣ってみたい、ポテンシャルの高い外房で釣ってみたい。自分を試してみたいという気持ちが大きいですね」
「外房での釣りは前回が初めて。それまでも外房のヒラマサに関しての知識はほとんどありませんでした。玄界灘で使っているタックルをそのまま持っていけばいいかな、と思っていましたが、詳しく聞くとタックルがとてもライトで。そんなタックルでヒラマサが獲れるのか?ヒラマサを舐めてない?くらいに思っていましたね。でも船長にいろいろ聞いて納得。地形も違うし、キャスティング方法も違う。小さなルアーを使う必要もあります。それでも自分自身、外房でヒラマサを釣ったことがないし、実際に見たこともありません。だからずっと本当に釣れるの、本当に獲れるの?という気持ちはいまでもあります」
外房のスタイルは玄界灘で覚えたヒラマサ釣りとは多くの部分で異なっていた。前回はそのことを消化しきれないままのチャレンジだったが、2回目の今回も同様の思いを引きずっているようだ。やはり、まだ外房ヒラマサをキャッチしていないことが大きいのだろう。
「自分自身の魚が上がってくるまで信じられません。タフなフィールドという印象は1回目の釣りで感じました。釣り方、タックルバランス、すべてで衝撃を受けましたね。それまでのヒラマサ釣りの概念が覆されました。でも、やっぱり釣りたい気持ちが大きくなって、1回目のチャレンジから今回までの間にいろいろな人に外房のヒラマサ釣りについて聞き回ったり。それから外房のヒラマサ釣りは凄く魅力的だな、とあらためて思うようになりました。釣りたい気持ちが大きくなって、ふつふつと沸いています」
今年の最大規模、最も長い時間続いたナブラを見事に捉えた!
「トリが沢山飛んでいて、ナブラも凄い状態でした。しかしアンダーハンドキャストに不慣れなこと、いままで玄界灘で使っていたタックルよりかなりライトなタックルだったこともありとても不安でした。見とれてしまうほど凄いナブラでしたけど、何とかキャストしました。放っておいても喰うよ、と船長がアドバイスをくれたので、半信半疑で3秒くらい放っておいたら喰ってくれました」
▲ロッドを脇抱えしたままファイトを完結した1本目。無心でのファイトと本人は言うが経験を感じた攻防だった。
「ミヨシで釣らせてもらっていたので、ナブラの中に大きなヒラマサが何匹も見えたんです。船上の誰もが興奮していましたね。ヒットした場所までは10mくらいの近距離に感じました。こんなに近くでヒットしたのは初めてです。タックルのパワー、キャスト方法、ルアーが小さい、ナブラが至近距離…、不安だらけでしたが、どうしても獲りたいという気持ちが沸き上がってきて。頑張って無心でファイトしました。キャッチできて良かったです」
外房沖で10kg、17kgを釣ることができたことは、自分にとって大きな自信に!
「やはりサイズアップを狙いたい、という気持ちが大きかったですね。午前便から釣り続けていたので少し疲れてもいたんですが、タイミングよくナブラが沸いてくれたので釣りたい気持ちが勝ちました。そこら中でナブラが沸いていて、ヒラマサの姿も視認できるくらいの近さに。でも、自分のアンダーハンドでのキャスト距離が足りない、ということは分かっていたのでタイミングを計っていました。そうしたなかで『いまや!』というタイミングが私の中で生まれ、なんとかキャスト範囲内の5、6匹のヒラマサが群れているところにルアーを落とすことができました」
「このときはルアーを少し引いてきたんです。2回くらいジャークしたんですが、バイトしてきた瞬間が見えました。確実に1本目よりも大きい!アドレナリンが出ましたね。ファーストランが凄くて。反面で絶対に獲りたい!という気持ちも沸き起こりました。1本目よりは確実に重みがあり、ランの速さも全然違ったのでかなり大きいという確信はありました」
「至近距離でのヒットだったので怖さもありました。バラしたりしないか、という不安やバラした瞬間にルアーが飛んでこないか、とかも思いました。もう無心でしたね。いろいろな人がアドバイスをくれましたが、内容が頭に入ってこなくて。
釣ったのは自分なんですが、この手柄は自分だけのものではない。船長さん、助手さん、撮影スタッフのみなさんが支えてくれて、アウェーである外房でなんとかヒラマサをキャッチできたと思っています。しかも2回目のチャレンジで。もう感謝しかありません。手が震えて止まりませんでしたね」
▲感極まって座り込みながらも船長に抱き付く蒼井さん。照れて逃げ腰の船長の図。ともに歓喜の中にあることは間違いない。
「外房沖で10kg、17kgを釣ることができたので、自信につながりました。いまでもヒットしたときの光景が何回もフラッシュバックしています」と蒼井さん。
残念ながらレコード更新はならなかったが、それに匹敵するほどのドラマを蒼井さんは見せてくれた。今後、外房を訪れることもあるだろう。もちろん、外房に留まらず彼女のチャレンジ釣行はさまざまなフィールドを舞台にこれからも続いていく。どこまで行くのか? 行けるのか?その果敢なチャレンジに注目していきたい。
▲まさに「夢政」。この1本を獲るために多くのアングラーが足繁く外房に通う。
「絶対に獲りたい!」、この思いを実現した蒼井さんだ。
レコードには届かなかったが、外房でキャッチした大型ヒラマサの感動は思いのほか大きかった。
蒼井さやさん使用タックル ●
ロッド | 【メロン屋工房】/ファナティックキャスティング78MH |
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リール | 【ダイワ】ソルティガ5000-H(改) |
メインライン | 【VARIVAS】アバニ キャスティングPE SMP[スーパーマックスパワー] 5号 |
リーダー | 【VARIVAS】オーシャンレコードショックリーダー 100LB. |
ルアー | 【イイダウッドクラフト】ポコアポコ160(プロト) |
過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。