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バス 高梨洋平

8月の桧原湖レポート

皆さんこんにちは。桧原湖ガイドの高梨です。

ここ2週間、晴れの日が多く夏らしくなってきた桧原湖ではありますが、それでも朝夕の気温は10℃台後半と涼しく、日中晴れて気温が上がっても比較的カラッとしていて過ごしやすい気候です。

そんな桧原湖の8月に入ってからの状況ですが、まず最初に河口湖から約1ヶ月ぶりに帰って来て驚いたのは、8月としては過去に例のないの水位の高さと水温の低さでした。
ここ数年、桧原湖は梅雨明けが7月20日前後で、それから本格的な夏が到来し、8月ともなれば水温は28~29℃程になります。そしてちょうど梅雨明けの少し前から満水状態からの減水が始まります。
ところが今年は梅雨が長く、梅雨明けしてやっと夏になってきたなと感じたのは8月9日頃からで、おまけに梅雨の間の降雨量もハンパなく、8月頭の時点で水温は例年よりも約5℃低い23℃前後。そして水位もほぼ満水と、今までに経験のない8月の桧原湖となっています。

そのため釣れるバスのレンジも特に浅い方に散っていて、例年であれば夏の到来と同時に一時的に消滅するシャローのハードベイトのパターンでも8月頭まで釣れ続いた他、今年は特に虫パターンも熱い年にもなりました。

一方、ディープレンジはというと、比較的安定して釣れるのはフラットで6m、バンクで8m、ハンプでハンプ下8mまで。ワカサギを始めあらゆるベイトのレンジが0~6mで、それより深いレンジにはまだ本格的に入って来ていないためこの水深までとなります。
バンク、フラットではこの水深までウィードが生えていてベイトが絡むエリア。ハンプではハンプ下が7~8mのフラットでベイトが絡み、やはりウィードが生えているハンプが安定して釣れます。ハンプトップが浅くても、下にフラットがなかったり、一気に10mとかに落ちてしまうハンプの場合は本当に日替わりで、ナイスサイズが連発する時もあれば何も釣れない時もあり、チビしか釣れない日もある・・・と、不安定です。

・・・ここまで状況説明が長くなってしまいましたが、現在は梅雨明け後、ようやく減水も進んで水温も少しずつ上がっています。
ここからはそんな今年の8月の桧原湖で活躍している釣りを紹介します。

まず、現時点で幅広く使いやすいのはネコリグです。
先述した通り、現時点ではウィードがキーとなっているのですが、特に4mより浅いレンジのウィードはかなり生育が進んでおり、背丈が長く密集しているため、ダウンショットやライトキャロではウィードの中にリグが入り過ぎて扱い辛く、またウィードの上や際にサスペンドするバスに対してなるべくスローフォールさせてルアーを見せたいため、軽めのネコリグがベストな選択となりなす。


そんな浅めでウィードが多いエリアをネコリグで攻略する場合、使用するフックは当然、マイクロモスキートかモスキートWガードの出番が最も多くなります。また、この場合はバスを掛けた後にウィードに潜られるリスクも高いので細すぎるラインに柔らか過ぎるロッドはNG。そのため僕が最近好んで使っているタックルは、ブラックウィドウMM62UL-Tにヴァンガード2.5ポンドの組み合わせ。ルアーはアンクルミノー、セクシーアンクル3.5インチ、イールクローラー4.8インチです。62UL-Tの張りのあるベリーまでと柔らかすぎないソリッドティップは、ウィード絡みでのルアーの操作性を高めてくれます。

5mより深いレンジになると、ダウンショットやライトキャロ、さらにはフットボールの出番も増えてきて、ネコリグの場合なら1~2ポンドラインにセクシーアンクル2.5インチといった、よりライトで深いレンジでの操作性を持たせるためのセッティングになってきます。
最近、こういった少し深いミドルディープでよく釣れているのが、ジャバスティック、ハドルフライを使ったライトキャロです。特にジャバスティックのライトキャロは、まあ、今更紹介するまでもないくらいでしょうが(笑)
僕も過去にJB・NBCの桧原湖の試合で何度もジャバスティックで表彰台に立っています。
基本的にジャバスティックは3インチをメインに使いますが、オフセットフックを使用する際は、必ずインチフックのラージを使ってください。ジャバスティックが回転することなく、高いフッキング率を誇ります。
ジャバスティック3インチのインチフックラージを使ったライトキャロは、昔から僕の絶対の武器です。


ちなみにフットボールで釣れるという事を先述しましたが、最近、フットボールを使うのにお気に入りなロッドがブラックウィドウMF65L-Tです。リアクションで使うフットボールでは通常、MHクラスのロッドを選ぶ事が多いですが、より繊細にズル引いたり、シェイクしたり、小刻みなボトムバンプをしたりと小ワザを効かせたい時がこのロッドの出番です。程よく入ってくれるティップがルアーの動き過ぎを防ぎ、ボトムの情報を伝えてくれます。
この場合フッキングが問題視されそうですが僕が実際に何本かのバスを釣ってみた限り、ディープでも問題なくフッキングできます。バット~ベリーがとても強いからです。そのあたりは流石、ブラックウィドウって感じでしたね。
ラインはディープでの感度と操作性を考えると、やはり硬いフロロであるヴァンガードがベストです。基本は8ポンド。

最後に、これからどんどん熱くなるのが巻き物です。
現在僕は、軽量級巻き物ではMF65L-TとFT66UL-T。中量級にはAD68M-TTを愛用しています。
軽量のシャロークランク、スピナーベイト、チャターベイトに関しては、何もない中層を引く時や、岩やスタンプを舐めるようにトレースするにはベリーがややマイルドな66UL。丁寧なリトリーブでウィードに接触させてそれを切りながら引くには硬さがある65Lを使います。

MF65L-T

FT66UL-T

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廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。