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ソルトルアー 太田 武志

アオリイカ 三重県志摩沖の複雑な潮の中で
モンスターサイズを狙う

冬から春にかけて三重県志摩沖ではモンスターサイズのアオリイカが釣れます。
ご存知だと思いますがアオリイカには赤イカ系と白イカ系が存在します。
赤イカ系のアオリイカは時に5キロ以上のサイズまで成長する事も有り、 白イカ系は稀に4キロ以上のサイズが釣れることもあります。
赤イカ系のアオリイカは沖縄、九州、四国、和歌山の一部だけ釣れますが、志摩沖のアオリイカは ほぼ白イカ系です。

志摩沖では近年、黒潮の蛇行と温暖化の影響により 真冬でも海水温が15℃を切る事はほとんど無くなり モンスターサイズのアオリイカが良く釣れるようになりました。
なぜ志摩沖で白イカ系のモンスターが釣れるかという理由はズバリ冬場の海水温です。

晩秋から春の水温と冬の間にどれだけ捕食出来るかでアオリイカの翌年の春のサイズが決まります。
晩秋から春にかけて水温が高いエリアでは捕食が活発になるのでサイズが大きくなり、そして水温が低いエリアでは 捕食行動が少なくなるため翌年のアオリイカのサイズが小さくなります。

以上の理由により、志摩沖のアオリイカは冬から春にかけティップランで大型アオリイカが釣れます。
志摩沖では地形上、1月から3月の強い北西風の中でも出船する事が可能です。
5月以降はキャスティングで狙うことが多くなりますが、冬から春にかけての時期に有効なアオリイカの釣り方を解説したいと思います。

この期間、最初にも述べた黒潮の影響をまともに受けるため潮の流れが2ノット以上になることも珍しくなく、さらに複雑な潮、 『二枚潮』になったりします。
こんな潮の中で アバニ エギングマックスパワーPE X9は 志摩沖のティップランにおいても抜群の効果を発揮します。
普通のラインとエギングマックスパワーX9との違いを簡単に図解しました。

潮の流れが早い時、水中でライン自体の潮の流れが受けるイメージを図にしてみました。


潮の流れが早い時(普通の潮)

潮の流れが早い時(エギングマックスパワーX9 使用時)

潮が早い時、特に深い水深では 図のようなイメージになると思っています。
アバニ エギングマックスパワーX9を使用する事で早潮の水中での糸ふけを
抑える
ことができ、 普通のラインよりアタリを明確に感じる事が可能になります。

普通の潮ならまだ釣りやすいのですが やっかいなのは最初にも述べた二枚潮の時です。

2枚潮の時、水中でのエギのイメージは図のように普通のティップランのエギと逆方向に
向いている場合があります。

本来なら流れる最初の図の様にエギのヘッドは船の方向を向いていますが、2枚潮の場合下の潮にラインが乗ってしまいエギのヘッドは本来の方向とは逆の方向を向いてしまい ティップランでは釣れにくい状況が発生します。

こんな時に効果のある釣り方が 「お助けリグ」と呼ばれる下の図のようなエギを2個付けるリグです。

このリグの最大のメリットはエギが2個あることでの集魚効果
上段のエギが360°回転可能なため、どの潮の方向に対しても瞬時にエギの方向が
船の流れに対して一番釣れやすい方向
を向きます。
ティップランにおいてエギの頭のどの方向を向き一番釣れやすいバランスにする事が重要です。
お助けリグで2個エギを装着した場合アオリイカがヒットするのは95%以上の確率で上段のエギです。
理由はアオリイカにとって 上段のエギは下段のエギに比べ捕食しやすいバランスとなっているからです。

このリグを使用する上で便利なのが 上段のエギに使用する『お助けスイベル』という
お助けリグ専用のスイベルです。
普通にエダスを作りエギを付けても良いのですが お助けスイベルを使用することで
このリグを簡単に作る事が可能になります。

上下の流れが早い二枚潮の場合、シンカーを装着した下段のエギは下側の潮に馴染みどうしてもアオリイカが釣れやすい方向を向いてくれません。
しかしお助けリグは、上段のエギが下段のエギに比べて瞬時に釣れやすい方向を向き、シンカーが付いていないためエギ自体も常にベストなバランスだと言えるでしょう。

それに加えこんな複雑な流れの中でもアバニ エギングマックスパワーPE X9を使用することで
次の図のような状況になります。

図のようにラインが複雑な潮の流れの中でもリグは潮の影響が少なくなり
アタリを明確に取ることが可能になります。
水中でのリグの感度が変わることで、よりモンスターに出会える確率がUPするといえるでしょう。
激流や二枚潮の中でのティップラン、これは近年流行りのバーチカルエギングにおいてもお助けリグは有効です。
「普通のリグ」と「お助けリグ」でのティップラン、状況次第での使い分けが モンスターサイズのアオリイカを釣る近道といえるでしょう。
今回解説させてもらったのは冬場の三重県志摩沖で黒潮の影響を受ける事で
激流&二枚潮になった時の釣り方の例ですが
状況次第でティップランも釣り方を変えることが重要だと思っています。
どのような状況下のティップランにおいてもアバニ エギングマックスパワーPE X9の
感度、直進性は強い味方
となるでしょう。

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