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ソルトルアー 平林峰彦

シーバス釣行「豪快な磯と繊細な湾奥」

シーバスの魅力は他の魚と違って、様々な場所で釣ることができること。ビルとビルの間にある小規模運河から、沖堤防、漁港、河川、干潟、サーフに荒波が打ち寄せる磯まで。陸っぱりだけでなく、ボートや最近はカヤックも人気が出ている。同じシーバスなのに狙う場所はたくさんあり、その場所その場所によってタックル、ライン、ルアー、服装が違ってくる。ここでは、両極端にあるであろう、磯と運河のシーバス釣りの紹介をしてみたい。

まず、誰でも簡単に始められるのが、湾奥のスニーカースタイル。普段着のままで大丈夫。きれいにコンクリートで護岸された運河や河川で安全に釣りができる。自分も初めは運河から。東京湾奥の運河には釣りができる場所がたくさんあるがいつも釣れる場所には人が集まり激戦区となってしまう。その中でも釣り勝ちたいという釣り人が多いのが現状だろう。ロッドやリール、ルアーにこだわり、「あそこまで届けば、釣れる。誰も届かないあの先の橋脚、明暗にルアーが入れば」と。ならば、ラインにもこだわってほしい。飛距離に影響するのはラインだからだ。自分がバリバスアバニシーバスマックスパワーを初めて使った時の印象は、「ラインが違うだけなのにこんなに飛ぶようになるんだ」と今でもはっきり覚えている。アバニシーバスマックスパワーは、ラインが柔らかくクセがつきにくいのでリールからラインが出るときにスムーズに出る。また、表面がツルツルで、投げた時のガイドの抵抗が少ない。そして、ライン号数を細くすることによって、また一段と飛ぶようになる。今までは8g以下の軽量ルアーのときは0.8号~1号を使っていたが、最近では、アバニライトジギング10×10マックスパワー0.6号を使っている。リーダーはバリバスシーバスショックリーダーナイロン12LB.を使っている。通常使っている号数より1ランク細くすることで、ライン重量が減り飛距離が出るようになるので、試してもらいたい。


京浜運河のバチ抜けで釣れた時の写真。8gのスリムシンキングペンシルを対岸近くまで飛ばして明暗と橋脚の絡む所でのヒット。やや後方からの追い風に助けられたが、60m弱は飛んでいた。(湾奥でもライフジャケットは着用しましょう)

次に安全な湾奥とは反対に位置する磯場。手摺のような柵はないし、岩肌もつるつるで滑りやすい。湾内なら比較的穏やかだが、外洋ならいつ大きなうねりが来るかわからない。服装も変わる。フェルトスパイクソールのウェーダーにレインウェアー、ライフジャケットは必須。もはや街中は歩けない。釣り具店で購入するものばかり。しかも、ロッドやリールも磯シーバスに見合ったものを用意する。磯で釣れるシーバスは引きが強い。大型が多いなどの理由で人気になっている。しかし、水中や地上の起伏の激しい場所なので、ヒットしてからランディングするまでが難しい。偏光サングラスをしていても、水中は一部しか見えていないので、シーバスに潜られるとラインブレイクの可能性がある。また、足場が高い場所では波打ち際まで降りられるところまでシーバスを誘導するか、波の力を借りてシーバスを磯の低い所に抜き上げるか、リーダーを手で掴んで抜き上げるかなど咄嗟の判断が必要になる。ロッド、リール、服装が違うのだから、ラインも考えなくてはならない。シーバスの大型が多い、起伏の激しい磯、強引なやりとりから、ライン号数は自然と太くなる。バリバスアバニシーバスマックスパワー1.5号にリーダーはバリバスシーバスショックリーダーナイロンかフロロカーボン30LB.。リーダーをナイロンかフロロカーボンにするかは、ロッドの硬さや場所にもよるが、強引に巻きすぎてフックが伸びてしまったり、バラしが多いと思う時は、ナイロンを使ってみると改善できるかもしれません。自分がそうでしたから。ライン号数を太くすると飛距離が落ちると思いますが、投げるルアーも重くなりますし、ロッドも長くなるので、湾奥よりも実際は飛距離が出ます。


千葉県内房の磯。ルアー19gのフローティングミノーで推定70mほど飛ばして、目の前の鳥山でのヒット。シーバスを潜らせずに寄せてくるのがコツ。もし潜られてもラインを太くしているので、ある程度の根ずれは大丈夫ですが、油断は禁物です。

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