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ソルトルアー 上杉 一臣

土佐沖のキハダマグロ キャスティングゲーム

7月に入り夏の暑さも本格的になってきた。この頃から、土佐沖にキハダマグロが現れる。6年前に20kgを3本仕留めて以来、マグロからのコンタクトは無く、今年こそはと機会をうかがっていた。

7月下旬、知人の山中くんにお願いして土佐沖へと繰り出した。ポイントに着くと海鳥の群れが海面にたたずみ、狩りのチャンスを待っていた。この辺りにマグロは現れる。そう信じて待つことにした。

しばらくして海鳥の群れが動いた! 猛スピードで飛び立つ群れの先には、大きな水飛沫が上がっている。キハダマグロの狩りが始まった!! 船を回し、ロッドを握る。6年ぶりのマグロのナブラを前に、胸が高まる。冷静さを保ち、距離を詰めていく。動きの速いマグロをルアーの波動で誘う。

海面が爆発し、マグロが食ってきた!! しかし、これはフックが外れた。合わせが決まる前に、魚がこちらへ走った瞬間テンションが抜けた。流石のスピードだ。

すぐさま海鳥の動きを追いながら、ルアーを放つ。再び海面が弾けロッドが絞り込まれた! 合わせが決まり、疾走するマグロを食い止めに掛かる。重々しい引きから、マグロの鼓動を感じる。遂に奴の口元を捕らえた。ラインの強度は十分。システムにも抜かりは無い。

一気にマグロの体力を奪いに行った。イエローとブルーが美しく輝く魚体が姿を現す。いいサイズだ! ここでマグロの渾身の抵抗がロッドにのし掛かる。フロントグリップに、指が沈む。最後の抵抗を歯を食い縛り耐えた。海面へ浮上したマグロにギャフが入った!

船上に横たわる憧れの魚。



全力でサポートしてくれた山中くんとがっちり握手を交わした。

余韻に浸る間もなく、魚の処理に掛かる。灼熱の海でゆっくりしてはいられない。エラ、内臓を取り出し氷を詰め込む。船内の氷の山にマグロを埋め込み、フラフラになりながら次の魚を追いかけた。その後、一回り小さなマグロを1本追加し、十分過ぎる釣果を手に港へと向かった。

6年越しの2本のキハダマグロ。港での計測の結果、20kgと30kgだった。文句なしの記録更新である。信頼出来る仲間、タックル、折れない心があれば、更なる大型とも戦える。まだまだ巨大な奴が居る。私のマグロチャレンジは、まだ序章に過ぎない…。地元、土佐沖の可能性を見つめ、これからもチャレンジを続けていきたいと思う。

[タックルデータ]
ロッド :Tobizo TC86-110G
リール :ステラSW8000HG 14000パワードラグスプール仕様
ライン :アバニ GT マックスパワー プラス 6号 300m
リーダー:アバニ キャスティング ショックリーダー MAGURO 140lb.
ルアー :コンタクト フィード ダイビングウォブラー175
フック :カルティバ STX-68 #3/0
ロッドエンドキーパー:ファイティングサポートパッド ADA-08-GS

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。