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ソルトルアー 乃村 弘栄

宮崎県 オオニベ挑戦記

オオニベを狙いに宮崎県へ行ってきました。普段は海の深い水深に生息するオオニベですが、毎年12月~1月ごろにかけて沿岸部に接岸するそうです。静岡や高知なんかでもたまにヒラメ釣りの外道で釣れるそうですが、岸から狙って釣るのは宮崎県が有名です。とは、言っても普段は岸からの射程圏外に生息している魚。釣れる確率はかなり低く、もはや宝くじレベルの相手です。そんなオオニベを岸から狙ってきました(ちなみに船で狙うと結構簡単に釣れるらしいですw)。

宮崎県まではカーフェリーで向かいます。私が住む関西からは宮崎県まで陸路で1,000km以上。高速代やガソリン代を考えると、陸走でもフェリーでも交通費は変わりません。所要時間も変わらないので、割り勘相手がいなければ遠方の方にはフェリーがオススメです。今回は誰を誘っても断られたため単独釣行(寂しい…)。フェリーでの移動を選択しました。神戸を夕方に出発し、翌朝には宮崎県に到着です。

宮崎県に到着。実は2年前にも年末年始の休みを利用して、オオニベにチャレンジしたことがあるのですが、完全敗北! 私たちどころか、その場にいた100人以上のアングラーが1人もオオニベをキャッチできませんでした。それぐらい確率が低いターゲット。いなければどうしようもない相手。タイミングがすべて。そして相手はこっちの都合なんか考えてくれない。数少ないチャンスに遭遇するために、日程は5日間用意しました。難しい魚を狙うのは本当に辛い…。何度も何度も投げて、返ってくる保証もない答えを探す。いつしか、何もないのが当たり前となり、何度も挫折して、時には後悔することもある。しかし、そんな相手を手にした喜びは、何ごとにも代えがたい至福の瞬間…私はそんな釣りが大好きです。

釣行初日。フィールドの様子を感じるために、潮汐の下げから上げ止まりまで竿を振り続けました。

夕刻まで投げ続けましたがノーヒット。しかし、悪くない気がしました。水質や魚気。オオニベを釣ったことはありませんが、なんとなくそう直感しました。

釣り2日目。早朝からフィールドに立ちました。しかし違和感を感じます。前日と同じポイントに入りましたが、まったくアングラーがいない。前日も少なかったのですが「平日だからいないのかな?」とか考えていました。しかし、この日は土曜日。サーフでの釣り熱が熱い宮崎県。 ヒラメ釣りのシーズンに突入したにも関わらず、アングラーがまったくいないなんて(どういうことだ? 結構メジャーなポイントなんだが…)。そう思いながらもキャストを開始しました。相変わらず雰囲気は良い感じ。しかしながら、あまりの人気のなさに不安を感じましたw なのでポイントを移動してみることに。移動先はヒラメ&オオニベ狙いの超メジャーポイント。到着すると人、人、人。先程までいたポイントとは大違いの人気。オオニベでなくてもサーフから狙うフィッシュイーターにとって、ベイトの接岸は重要です。

「人が多い=ベイトが多い=実績」 この方程式は間違いではないはず。先行者に話を伺うと、

■サーフの地形が変わりすぎて、現状ここのサーフ以外遠浅すぎて釣りにならない。
■このポイントにはベイトがいる。
■ヒラメがたまに釣れてるらしい。
 
なるほど! ちなみに私が先ほどまでいたポイントは、今年は遠浅すぎて人気がないとのこと。アウェイの洗礼とサーフでの釣りの経験値の低さを痛感しました。とりあえず人気ポイントのサーフに立ってみますが…(何か違う)…直感的にそう感じました。水質や魚気や雰囲気。いままで鍛え上げてきた私の釣覚がそう感じさせました。数投だけしてポイント移動を決断。今思えば、この時の判断がすべてでした。
 
移動先は先ほどまで竿を振っていたポイント。

朝方は2、3名のアングラーがいましたが、戻ると誰もいなくなっていました。右も左もサーフ。広大なサーフエリアに私一人。孤独と不安。しかし自分の感覚を信じ、キャストを開始しました。

ズドン!!!!!!

開始して数投目。「きた 奴がきた!」

ルアーを100mほど遠投して、巻きはじめてすぐ! 猛烈な勢いでラインが出されていきます。ファーストランで50m以上走られただろうか…ヒラメ狙いのタックルだったら残りのラインの巻き量が心配になりましたが、この日のためにラインはたくさん巻いてきました。ただ、使用したのはPE 1.5号。相手はPE 1.5号では持ち上げられないぐらいの重量感。ドラグを緩めに設定して慎重にやりとりをします。

巻いては出され 巻いては出されの繰り返し。一進一退の攻防。真冬なのに私の額には汗が流れていました。

15分ぐらい経っただろうか。相手も弱りだし、少しずつではあるものの寄せられるようになりました。波のタイミングを見計らいながらゆっくりズリ上げます。そしてついに奴が姿を現しました。

オオニベ

かっこよすぎだ。

ルアーは40gのジグ。ラインはVARIVAS アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE 1.5号。

そこにVARIVAS PEにシュッ!プロ仕様を吹きつけていました。

飛距離が伸びることはもちろんですが、砂の粒子がPE 内に入り込んで傷がつくことを防ぐためでもあります。リーダーはVARIVAS ショックリーダー フロロカーボン 35lb.。歯も凄いですが、やりとりの最中、魚体にリーダーが巻きつくこともあるため太めのリーダーを選択しました。

「せっかくなので魚体を持った写真が撮りたい。」人がいるポイントまでオオニベを連れていきました。撮影してくれた方、ありがとうございました!

砂の幻影 オオニベ。また、いつの日か…。

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