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ソルトルアー 幸村 学

京都丹後 ブリトップゲーム

こんにちは、モニターの幸村と申します。初レポートとなりますが、日本海のブリトップゲームを報告させていただきます。

ブリのトップゲームはタックル、ルアーの進化やメソッドの確立により、ジギングが主流だった過去と比べてファンも大幅に増えているようです。ナブラ撃ちはハンティング的な要素が強く、さらに誘い出しというメソッドの出現によりナブラが出ていない場合でも釣りが成立するのが魅力といえます。キャッチした時の、「してやったり感」も強く、私もそんな魅力に取り憑かれたアングラーの1人です。

釣行日は5月25日。5月の丹後詣は毎年の恒例になっており、実は5日と18日にも釣行しましたが、この両日はまさに玉砕…。状況に対応できず、ブリどころか、自身で何をしているのか分からない状態に陥り、ほぼサカナに触れていない結果となってしまいました。まだまだ修行が足りませんね。

今回お世話になるルアー船は、舞鶴西港 ノースポイント。金井船長は丹後の海を知りつくし、ジギングはもちろんのこと、古くからトップゲームの門戸を開いてくれた第一人者です。昨年からはトップゲームに適したフロントデッキが設置され、キャスティング好きにとっては嬉しい限り。またノースポイントでは毎年5~6月末(開始日はその年によって変動)まではトップ専門船となり、スパンカーが外されてトモ側でも快適な釣りが可能。そして、このトモ側にもデッキが設置されているため、ここがある意味、特等席(?)となります。

当日はメンバ-5人のチャーターで、午前7時に出船。まずは冠島周辺でヒラマサ狙いの後、本命の白石礁へという恒例のプランです。メインとなるタックルは8ft(ULアクション)、7ft 9inch(Lアクション)のスピニングロッドに4000番リール。ラインはアバニ キャスティングPE マックスパワー 2号 + ショックリーダー ナイロン 40LB。同じくアバニ キャスティングPE マックスパワー 2.5号 + ショックリーダー ナイロン 50LB。サブタックルとしてもう1本。ヒラマサ用にPEライン 4号タックルも持ち込みます。アバニキャスティングPEマックスパワーのホワイトカラーは視認性が高く、大規模なトリヤマを撃つことが多いこの釣りでは、鳥への絡みを回避しやすいのでお気に入り。また1日中キャスティングをすることと、万が一のバードアタックなどによるラインへの負担を考えて、2号以上を使用しています。ルアーはダイビングペンシルの13~20cm。ベイトに合わせて臨機応変に対応できるようにしています。

冠島に到着し早速、誘い出し開始。

昨年と比べて確実にサカナはいるようですが、やはりヒラマサは難しく、仲間の1人に良いアタックがありましたがフッキングせず…。2時間ほどやりましたがヒラマサは諦め、10時の白石礁開店(協定で遊漁は午前10時からしか入れない)に合わせて移動開始。

白石礁に到着すると、早くも怪しく動く多くの鳥が見られ、全員ハイテンション! 丹後の場合、時合いは午後からというのが定説のため、午前はウォーミングアップ的な釣りになることが多いです。瀬の上周辺から鳥の動きを注視して、各自ダイビングペンシル(13~18cm)で誘い出しを開始。全員のルアーサイズが違う場合、バイトがあった仲間のサイズで、ある程度ベイトサイズが想定できます。イカや小魚などベイトがコロコロと変わるこのフィールドでは、いち早くベイトの種類を掴まなくてはいけません。

そしてついにトビウオを追うナブラが始まり、全員ヒートアップ!

金井船長もこれに合わせて即座に動く。トビウオにしては大きな群れで、ナブラの範囲は広いが足が早い。付かず離れずの巧みな操船により、全員がナブラにキャストできるポジションに着けてくれる金井船長。そして同行者の高野さんにヒット! ナブラの進行方向にドンピシャキャストで待望のブリ。掛かりどころが悪く、かなり手こずっていたが無事にキャッチ。ルアーは16cmのペンシルベイトでした。

その後はナブラも沈静化し、瀬周りの誘い出しが続く…。

状況が変わったのは午後1時。明らかにトビウオとは違うナブラが、いたるところで発生。どのトリヤマを撃つか迷うほど贅沢な状況。しかし…チェイスやアタックはあるものの、ルアーを確実に捕えていない模様。「出た~、アレっ?」「食った~、ウソっ!?」という状況が続き、前回、前々回の釣行同様に浅いバイトが多く大苦戦。このジレンマも楽しみの1つとして、少々のマゾっ気(?)もこの釣りには必要なのかもしれません。

そんなこんなを繰り返していましたが、2時を過ぎるとようやくスイッチを入れることができ、ポツポツとキャッチ。ブリ一歩手前のメジロ(ワラサ)が顔を見せる中、私が待望のブリをキャッチ。


吐いたベイトを確認すると7~9cmほどの小サバとカタクチイワシ。イワシがベイトならルアーサイズが大きくとも反応してくれるのでありがたい。

フィールドはさらに活性が上がっているようで、ナブラの規模も大型化している。入れパクの予感もあり、ここで今季発売となった、アバニ オーシャンワークス スピードスタイル ブリ・ヒラマサ ゼロフリクション #2/0(エクストラショート)シングルフックを搭載したペンシルにチェンジ。シングルフックに関しては、バランスなどまだまだ勉強中ですが、ネットインからキープするにしろ、リリースするにしろ次のキャスティングまでの動作を早く行えるため、「たくさん釣りたい!」という願望も叶えてくれます。ただし、フッキングはトレブルのようにはいかず、完全に重みが乗ってからアワセ、さらに追いアワセを1~2回入れるようにしています。メリット、デメリットはどのフックにも存在しますが、使い分けることによって楽しい展開ができると思います。

予感は的中! 船中では仲間が次々とヒットさせ、負けてなるものかと私もヒット。4人が掛けてしまい、ネット待ちの渋滞(?)発生。すべて無事にランディングできましたが、ブリは私の1本のみ。腹側のフックがいいところにガッチリと掛かっていました。

祭りが始まったと思ったのも束の間、この同時ヒット後はナブラも沈静化し、入れパクどころかまったくの無反応状態に…。時間は4時前。沖上がりが迫ってきましたが、バラシばかりでまだサカナを手にしていない仲間がいるため応援体制に。気の合う仲間同士、サイズや数よりもやはり全員が釣ってこそ、という考えがあります。

そしてやってくれました! 最後まで頑張ってくれて、金井船長曰くの「全員安打」。



トータルでブリ3本、メジロ7本と、ホームランクラスのサカナには出会えなかったものの、全員が笑顔になれる結果となりました。春からの丹後ブリゲームはジギングも含めて夏を前に、一旦終盤戦に差し掛かっています。秋からは新たなシーズンが始まりますが、残り少ないチャンスを、丸1日トップでスリリングに過ごしてみてはいかがでしょうか。

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。