新潟県・粟島周辺で、アカムツとアラを狙う中深海スロージギング。海底付近の潮と魚からの反応を読み、ジグの上げの動きとフォールを使い分けながら、本命とともに多彩な高級魚に迫っていく釣りです。
本記事ではフィールドの特徴からタックル、ライン選び、基本の誘い方、実釣におけるアプローチパターンまでを、「沙霧丸」の西貴明船長、「アングラーズプラザ岸波」南福島店の後藤浩人さんの二人にインタビュー。リアルな攻略術を紹介します!
粟島周辺の中深海スロージギング、主役はアカムツとアラ
粟島周辺の中深海スロージギング、まずはその全体像を新潟県村上マリーナの「沙霧丸」西貴明船長にお聞きした。メインターゲットやシーズン、ポイントなど、基本情報を整理してみる。
西貴明船長粟島周辺の中深海スロージギングのメインターゲットは、アカムツとアラです。
アカムツは4〜8月頃がシーズン。意外と8月もいいですね。
産卵前の個体が釣れるので、攻撃性が強いというか、縄張り意識が強くなって、比較的釣りやすいと感じることがあります。
アラは6月から9月初めぐらいまで狙えるイメージです。
8月以降もアカムツはポツポツ釣れるので、中深海の釣り全体で広くいえば、4月から9月いっぱいぐらいがシーズンです。

西貴明船長中深海スロージギングのポイントは、粟島周辺だけに限られているわけではありません。
ポイント自体はもっと広い範囲にあります。
粟島までは1時間30分ほど走りますが、粟島よりさらに遠くにも、いくつかポイントがあります。
ただ、近いところでいい漁場となると、やはり粟島周辺になります。
一方で、より近場で同じ釣りができるというわけではなく、粟島周辺まで行くことで中深海の釣りが成立する水深になります。
粟島周辺のポイントの水深は120mから180m弱が中心
アカムツとアラは同じ水深でも住処の好みが異なるようだ。アカムツ狙い、アラ狙いと釣り分けが可能なことが多い。
西貴明船長水深は浅いところで120mぐらい。深いところは180m弱くらいまで、というぐらいですね。
170m台が、普段狙う範囲のいちばん深いところという感じです。
ポイント名として大きくいえば「粟島周辺」になりますが、そのなかにいくつも根があります。
アラ場と呼ばれているところもあれば、アカムツ場と呼ばれているところもあります。
ざっくり数えれば、10カ所ぐらいはあるのではないでしょうか。基本的には人工漁礁などではなく自然の海底変化などを狙います。

西貴明船長同じような水深でも、アカムツとアラでは、好む場所が変わりますね。
アカムツは泥底のところが多いですね。比較的平坦なところを好むのだと思います。
アラは、岩礁の周りにある泥底付近にいる、というイメージです。泥底のなかに小さな岩礁があるような場所です。
魚探には映らないぐらいの、小さなストラクチャーを好んでいるのかなと思うこともあります。
大きな根がはっきり出ていて、根掛かりするようなところばかりを狙っているわけではありません。
泥底と岩礁がまじっているところ、またはそうした小さな変化があるところを意識して釣っています。
エサ釣りで狙っている船もありますが、沙霧丸では基本的にはジギング船として出ています。
エサでやりたいという場合は、なるべく貸切にしてくださいとお伝えしています。
エサとジグのお客さんを、まぜて乗せる形態にはしていません。
同じ船でエサのほうばかり釣れてしまうと、ジグのお客さんは面白くないと感じることもあると思います。
そうしたこともあって、基本はジギング専門で案内しています。

アカムツは600〜800g、アラのアベレージは1~2kg
アカムツの中心サイズは1kg弱。600〜800gほどの魚が多い一方で、最大では2kgに届くかという大型も期待できる。アラも最大は10kgクラスまでの可能性がある。
西貴明船長アカムツは、1kg弱ぐらいの魚が多いと思います。
とくに多いのは600〜800gぐらい。最大で2kgに届くかどうか、というサイズがいちばん大きいところですね。
アラは1〜2kgが多いですね。普段よく釣れるのは、そのぐらいのサイズです。
ただ、大きな魚になると10kgくらいまで出ます。
大きなアラが掛かると、皆さん、根掛かりだと思ってしまうことがあります。
切ろうと思って引っ張ったら、何か浮いてきたとか、途中から『あれ、引くな』となることが多いんです。
だから、根掛かりだと決めつけてしまわないよう、デカいアラもヒットするということを頭において注意してほしいですね。
粟島周辺の中深海スロージギングの魅力は魚影の濃さと多彩なターゲット
ここからは「アングラーズプラザ岸波」南福島店の後藤浩人さんに、アングラーサイドから見た粟島周辺の中深海スロージギング、その魅力などをお伝えいただく。

後藤浩人粟島周辺の中深海スロージギングは魚影が濃いのが魅力です。
私自身、いろいろな釣りを楽しみますが、そのなかでもどっぷりハマっている釣りです。
メインターゲットはアカムツとアラですが、シーズンを通していろいろな魚が狙えるところもいいんです。
定番ゲストとしてはマゾイやオキメバル、オニカサゴ、カガミダイなどがよく顔を出します。
ヤリイカが釣れたこともありますし、隣の船でアンコウが上がったこともありました。
釣れてくる魚が高級魚ばかり、ということも中深海スロージギングならではの魅力ではないでしょうか?

後藤浩人いつものプランは、朝一番にアカムツを狙って、その後に「アラを狙いに行こうか」という流れです。
アカムツは朝一番が良いらしく、先にそちらへ向かうことが多いですね。
最初からアラを狙って、途中でアカムツへ行くこともないわけではありませんが、普段はアカムツから始めることが多いです。
私自身は、アラのほうがアカムツに比べると釣りやすいと感じています。
もちろん、アラも立派な本命です。
アカムツが釣れなくても、アラやほかの魚も釣りながら楽しめることが、粟島周辺の中深海スロージギングのいいところでもあると思います。
後藤流・粟島中深海スロージギングで使用する2組のタックル
後藤さんは通常、幅広い状況に対応するメインタックルと、強い入力や重いジグに対応するためのタックル、計2組を用意する。PE1〜1.2号を軸に、ジグの操作感と海底付近の情報の捉えやすさを重視した構成だ。
後藤浩人タックルはPE1号と1.2号で組んだ2タックル(タックルリストへ)です。
メインで使っているのは、PE1号タックル。
比較的オールマイティーに使えるので、普段はこちらを中心にしています。ロッドはシーフロアコントロールのジャレク1.5フォースです。
PE1号タックルを使っていてジグをもう少し飛ばしたい、と思うこともあります。
アカムツ、アラを問わずシャクってパーンと動かしたほうが食うときがあるんです。
そういうときは、硬めのロッドをセットしたPE1.2号タックルを使います。ロッドはオシアジガー インフィニティのB653。
私が使っているものは古いモデルで、3番表記ですが、私の感覚では現行の2番ぐらいのイメージです。
潮が速くて、少し重いジグを落としたいときも、こちらのタックルを使います。

ロッドはスロージギング用の1.5~2番
ロッドの選択はジグの動きを選択することにもつながる。後藤さんはメインタックルではスライドアクションが足りない、と思うときにより張りとパワーのあるロッドをセレクトする。
後藤浩人ロッド選びの目安としては、スロージギング用の1.5〜2番ぐらいが基本になります。
特別な構造でなければできないとか、フルソリッドでなければいけないということはありません。
使うジグをきちんと操作できて、必要な入力を出せることが大事です。
軟らかいロッドで自然に動かすのか、少し硬いほうで飛ばすのか、という感じで使い分けると分かりやすいと思います。

リール選びは操作感と回収のテンポを重視する
ライトラインを使う粟島周辺の中深海スロージギングでは、水深が深い割に比較的コンパクトなリールが活躍する。ハンドル1/2回転、1/4回転のジャークを使い分けやすいこともリール選びのポイントとなる。
後藤浩人中深海スロージギングでは2000番ぐらいのリールを使うフィールドも多いかな、と思いますが、私自身、粟島周辺では、オシアコンクエストの300番クラスや、オシアジガーの1500番クラスを使っています。

後藤浩人ラインが比較的細いので、少し小ぶりなリールでタックルを組んでいます。
全体のイメージとしては、ライトタックルで楽しむ感じです。
メインのリールはXGです。やはり回収は速いほうがいいですし、シャクリのピッチも考慮したギア比です。
ハンドルをどれぐらい回して、どれぐらいジグを動かすかということを重視しているので、巻き取りの感覚は大事です。
ラインキャパシティと、狙うターゲット、ジグを動かすときの使いやすさを合わせて選んでいます。
ジグは形状とフォールアクションの違いを考慮して揃えておく
ジグ選びでは形状を重視。それに伴ってシャクリで飛ばしやすいもの、フォールでスライドするもの、ブレーキが掛かってゆっくり見せられるものなど、動きの違いを考慮して用意することで、さまざまな状況への対応力がアップし、安定した釣果につながってくる。
後藤浩人ジグはカラーも考慮しますが、形状を一番に考えています。
シャクったときにスライドして横や斜めに飛びやすいジグなのか、フォールでスライドが入るジグなのか、それともブレーキが掛かるジグなのか。
そういう動きの違いで使い分けています。
その日の状況を見ながら、『こっちのほうがアタリがあるな』とか、『後ろの人があのジグで釣っているな』ということを参考にして、替えていきます。

後藤浩人メインはセミロング形状です。そのなかで、どのぐらい飛ばすのか、どのぐらいスライドさせるのかを使い分けます。
自分のなかでの定番はアーク、アビス、オーシャンズジグ タイプ1、メサイア セミロング、スパイファイブなどですね。
たまたま同じメーカーのジグが多くなっていますが、メーカーをそろえることが目的ではありません。
自分が出したい動きや、その日の反応に合うものを選んでいます。
同じセミロングタイプでも、全部同じように動くわけではありません。
その違いを使い分けることが大切だと思います。
ジグのマストカラーは定番でもあるオレンジゼブラグロー
グロー系の定番カラーは必須。だが、それだけに絞ることなく、チタンカラーやマットブラック、赤金なども反応を見ながら使い分けていくのが後藤流だ。

後藤浩人カラーについてはアカムツ狙いでもアラ狙いでも、まず定番なのはオレンジゼブラです。
オレンジのボディにゼブラグローが入っているものですね。
最近は、金属をあぶったような色合いのチタンカラーも人気で実績も出ています。マットブラックも最近は釣果が目立っていますね。
でも、基本はやはりグローです。
ただ、グローしか釣れないというわけではありません。赤金がいい日もあります。
カラーはその日によって反応が変わります。
定番を持っていくことは大事ですが、そこから替えられるものも準備しておくといいと思います。
フックのセッティングは、基本的には前後2本ずつです。
アカムツを狙う人のなかには、後ろに4本つけている人もいます。前が2本で、後ろが4本ですね。
絡め取るようなイメージだと思いますが、私の基本は前後2本ずつです。
アカムツのときは細軸にしています。サイズは3/0〜3.5/0ぐらいが目安。
アラになると、伸ばされることがあるので、少し軸を太くします。
フックの大きさを極端に替えるというより、軸の太さで使い分けています。
メインラインはマックスパワーPE X9 レンジマスター 船。リーダーはショアレコードショックリーダー[フロロカーボン]をセレクト
後藤さん愛用のメインラインはマックスパワーPE X9 レンジマスター 船、リーダーはショアレコードショックリーダー[フロロカーボン]。セレクトしている理由はもちろん、ある。
マックスパワーPE X9 レンジマスター 船を使う理由は感度とフォールスピード
後藤さんが使用するマックスパワーPE X9 レンジマスター 船。好んで使用するその理由とは?

後藤浩人メインラインはマックスパワーPE X9 レンジマスター 船(以下、レンジマスター 船)を使っています。
感度の良さとフォールスピードの速さが気に入っています。
中深海スロージギングは、基本的にボトムから10mぐらいの勝負になります。そこへ、いかに速くジグを到達させるか。
そして、その先の情報をどれだけ手元へ伝えられるかが大事です。
その点で、このレンジマスター 船のメリットは大きい。
ジグを操作している感触でも違いを感じますし、リーダーを組んでいる段階でも「違うな」と感じられます。
実釣ではしなやかに感じられて、使っていて気持ちがいいです。
リールへのなじみの良さもあるのかもしれませんが、扱っているときの感覚が気持ちいいんです。
ただ、やはりいちばん大きなメリットは、感度の良さとジグのフォールスピードの速さです。
深いところの釣りだからこそ、その違いが使いやすさにつながると思います。
海底付近の潮の変化をラインで読む
ラインの感度が役立つのは、魚のアタリを取る場面だけではない。ジグに掛かる抵抗が変わる場所や、潮が抜ける感触などを得られることは、次の一手を繰り出すヒントとなる。
後藤浩人とりわけ感度のよさを感じるのは、底潮が効いているのか、効いていないのかを捉えるときです。
シャクったときに、「今、少し抜けた感じがしたな」ということがあります。
そういう潮の変わり目で釣れることが結構あるんです。変化が分かれば、次はそこを重点的に探れます。

後藤浩人そうした情報があると、アクションを変えることもできます。
もう少しジグを斜め、または横方向に飛ばしたほうがいいのか、丁寧に見せたほうがいいのかを考えるヒントになります。
感度がいいというのは、ただアタリが大きく出ることだけではありません。
答えを出すためのヒントが得られることが大事だと思います。
レンジマスター 船の低伸度という特性も、ジグの操作感や感度に関わる要素です。
深いところへ落としたジグの状態を捉えながら、小さな入力の違いを伝えることが、繊細な誘いの組み立てを支えてくれます。
マックスパワーPE X9 レンジマスター 船は水切れ、糸立ちともに良いライン
ロッド操作でジグを操るスロージギングでは、ラインが水中で大きく弛んだり、膨らんだりしては思い描いたジグアクションの演出が困難になる。レンジマスター 船の水切れの良さ、糸立ちの良さは高度なスロージギングの展開に大きく貢献する。
後藤浩人レンジマスター 船の水切れの良さも気に入っている点のひとつです。
どのような状況でも糸立ちがいいんです。
粟島の中深海スロージギングでは、基本的に船を立てて釣りますが、潮が動かないときや人数によっては、ドテラで流すこともあります。
その場合は片舷に並んで釣ります。
このとき、ラインがあまり斜めになってしまうと、ジグを上手く操ることが出来なかったり、ジグの動きが変わってしまったりする感じがあります。

後藤浩人やはり、ラインが素直に入っているほうがいい。
ラインがたわんでいると、入力しても、まずそのたわみが戻ってから、ようやくジグへアクションが伝わります。
その遅れは、操作するときに気になるところです。
船を立てているときも同じですが、ラインの角度がつく場面では、なおさらジグにロッドで入力した力がダイレクトに伝わっていくことが大切です。
ラインの入り方によって、動かしやすさは変わりますからね。
考え抜かれたレンジマスター 船のカラーパターン
海底付近の狭いレンジを釣るからこそ、ラインカラーとマーキングの見やすさが役立つ。さまざまな海中情報を得ることにも貢献する。
後藤浩人レンジマスター 船のカラーはとても見やすいですね。
ラインによっては、フィールド環境や光の条件で、水と同化して見づらい色がある場合もあります。
暗い色同士の切り替わりが分かりにくいと感じることもあります。
レンジマスター船は、そういったことがなく、非常に見やすい。色の切り替わりも分かりやすいですし、マーキングも見やすいです。
中深海ジギングではボトム周辺を中心に釣るので、こういった点は大切です。
潮の変化があったところや、アタリが出た位置をラインのカラーで覚えておけますからね。
「さっきはこのカラーのところだったな」と覚えられますし、カウンターつきのリールとの併用なら中層でも、「このレンジで潮が抜けたな」ということが分かりやすい。
海底まで落としたあと、どのぐらい上げたのかの把握しやすさにもつながります。
私は、こうした見やすさも気に入っています。
メインラインのストックは600mを基準にする
後藤さんはリールには600mのラインをストックする。思わぬラインカットでもその日の釣りを続けられることを考慮している。
後藤浩人ラインは600mを巻き込んでいます。
粟島の中深海スロージギングでは「中深海といえば600m」という感覚が、かなり定着していると思います。
絶対に600m必要、というわけではありませんが、やはり余裕があるほうが安心です。
例えば400m巻いていて、何かのトラブルで200mを失ってしまったら、そのあとに余裕がなくなってしまいます。
600mなら、まだ十分に残りがあります。

後藤浩人それと、時期や状況によっては、意図せずクロマグロが掛かることもあります。
正直、これは本当に困ります。20〜30kgぐらいの魚でもPE1号や1.2号の中深海タックルでは対応しきれません。
油断しているとラインを全部出されてしまうこともあります。
周囲とオマツリすることもあるので、時間をかけてやり取りすればいいという話でもありません。
諦めてスプールをロックするなどして対応するしかありませんが、こうした不意のトラブルもあるので、ラインの残量には余裕を持たせたいと思っています。
リーダーは根との接触を考慮して長めにセット
後藤さんはリーダーを長めにセットしている。細いPEラインを使う釣りだからこそ、海底付近での接触を意識している。

後藤浩人リーダーは、ショアレコードショックリーダー[フロロカーボン] を使っています。
メインタックルでは16lbを使うこともありますが、今回は少し大きい魚も考えて20lbを用意しました。目安としては16〜20lbですね。
PE1.2号タックルには22lbをセットしています。
長さは、どちらも3.5〜4ヒロ(5~6m)取っています。比較的長めだと思います。
根があるところや、起伏の根元を狙うことがあるので、短いと少し不安なんです。
リーダーは長く取っていても扱いにくくならないことが大切。
ショアレコードショックリーダー[フロロカーボン]はしなやかで扱いやすい。
ジグを操作しているときの感覚もよくて、気持ちよく使えます。
アカムツやアラを掛けたときには、少し伸びてくれる感覚があります。
アカムツの口切れなどを考えたときにも、そういうところはメリットだと思っています。
フロロカーボンの特性がありながら、しなやかに扱えるんです。
私のイメージでは、ナイロンとフロロのいいところを取るような感覚で使っています。
巻き癖もつきにくいです。リーダーを長めに取る中深海スロージギングではありがたい特性です。
張りの強いフロロだと、長く取ったときに扱いにくかったり、トラブルが気になったりすることがあります。
でも、ショアレコードショックリーダー[フロロカーボン]はそうしたストレスが少ないです。
結びやすいですし、ノットも組みやすいと思います。
強さはもちろんですが、快適に安心して使えるところも、このリーダーを選んでいる理由です。
粟島周辺の中深海スロージギングでの基本セオリーとアドバイス
後藤さんが粟島周辺のスロージギングで基本にしているアクションパターンや実釣におけるアドバイスを紹介しよう。
基本はアラが1/2ピッチ、アカムツが1/4ピッチ
アラとアカムツでは、基本となる誘いのテンポを変える。しかし、基本にとらわれすぎることなく、その日その時の反応に合わせて動きの強さや幅を調整していく。
後藤浩人ジグアクションの基本として、狙う魚種によってパターンを変えます。
アラはジグをしっかり飛ばしてあげます。ハンドル1/2回転のピッチで誘う釣り方がベースです。
アカムツは、それより少し優しい入力で、1/4回転のピッチを基本に使います。
最初は、その2つを覚えてもらえばいいと思います。
あとは組み合わせながら、狙う魚や状況に合わせて変えていくといいと思います。
ただ、アカムツだから絶対に優しく、1/4ピッチでなければいけない、というわけではありません。
産卵を意識しているような時期は、バンバン飛ばしたほうが食うこともあります。1/2ピッチでも普通に釣れます。
ですから、アラは1/2、アカムツは1/4を基本にしながら、その日の反応を見て調整します。
ロッドやジグも使い分けて、動きをコントロールするイメージですね。

「釣れるジグ」だけで押し通さない
実績のあるジグでも、毎回同じように釣れるとは限らない。安定した釣果を望むなら、タイプの異なる複数のジグを用意したい。
後藤浩人「このジグが釣れる」と聞いて、そのジグだけを持ってきて、1日やり通す人がいます。
でも、それでは安定して釣ることは難しいことがあります。
もちろん、信じて使うことが大事な場面もありますが、中深海スロージギングでは、ある程度ジグの種類を持ってきたほうがいいと思います。

後藤浩人今日はこのジグでは反応が出ない、となると、本当に釣れないことがあります。
でも、次に来たときは、そのジグでしか釣れなかったということもあります。
だから、ジグそのものがよくないという話ではないんです。その日の状況に合っているかどうかなんです。
重さだけでなく、動きの違うもの、カラーの違うものを用意しておくといいです。
グローカラーを基本にしながら、赤金がよければ替えてみる。
飛ばしたほうがよければ、そういうジグに替える。
『これさえあれば大丈夫』と決めつけず、替えられる選択肢を持っていてほしいと思います。
粟島周辺の中深海スロージギング実釣レポート
今回は2日間の取材釣行を予定したが悪天候により初日は出船中止。一発勝負のワンデイフィッシングとなった。スタート時は少し状況把握に戸惑っていた後藤さんだが、得られた情報を積み重ね、ヒットパターンに辿り着いたのはさすが!
本命のアラ2尾のほかにも多数のゲストのキャッチに成功した。

後藤浩人今日は途中で風が強くなったり、潮の動きが悪かったりして、全体としては厳しい状況でした。
ポイントを少しずつ移動しながら、アタリを拾っていく、そんな釣りになりましたね。
ただ、個人的には途中でパターンがハマって、連発する場面もありました。
アカムツは残念でしたが、途中からアラ狙いに切り替えて、アラは2尾釣れました。
サイズは別として、この状況で2尾取れたので、まずまずだったと思います。
多彩なゲストも釣れましたし、高級魚がまじって楽しい1日でした。
最初はアタリがない状況だったので、周りの釣れ方も観察していました。
軽いジグを優しく動かして釣れている場面もあれば、違う動きに反応する場所もありました。
ポイントによって釣れ方が違ったので、いろいろなアクションを織り交ぜながら探りました。

後藤浩人本命のアラが当たったのは、流し替えたあとの1投目に、強めのアクションでアピールしたときでした。
2投目以降は、船中でゲストが掛かる場面が何回かありました。
アラは同時に何人にも掛かることがありますし、そこにほかの魚がまじることも多い。それが中深海の面白いところですね。
今日は最終的に潮の流れが緩く、200gぐらいのジグでも釣りが成立しました。
普段はそれほど頻繁に使う重さではありませんが、潮を受けるジグと、潮抜けのいいジグを組み合わせながら、反応を探していきました。
パターンをつかむまでには、少し時間が掛かりましたが、つかんでからは、自分が考えたテンポで釣りを進められたと思います。


後藤浩人今回はレンジマスター 船のメリットが随所で活きたと思います。
まず、フォールスピードが速いことが大きかったですね。
軽いジグを使ったぶん、海底へ届くまでのタイムラグは、できるだけ少なくしたいと思っていました。
ゲストが釣れたあとも、すぐに落として、もう一度アタリを出したい。いいパターンが続いている間に、次を狙いたい、という思いからです。
自分より重いジグを使っていた人よりも速くジグが着底したケースが何回もありました。実際、釣果にも結び付いたと思いますよ。
また、フォールスピードだけでなく、海中の情報が取りやすいことも、あらためてレンジマスター 船の強みだと思いましたね。
そうした情報があるから、次にジグをどう動かすかを考えられます。
今日も、そうした情報が多々あったので、アクションを変えながらアタリを出していけたと思います。
ゲストまで含めれば、かなり魚を釣ることができました。
自分が思った動きとテンポで釣りを続けられることは、やはり大切ですね。

後藤浩人使用|粟島周辺の中深海スロージギングタックル
後藤さんが中深海ジギングに使用していたタックルは下記のとおり。
粟島周辺中深海スロージギング用のメインタックル
| タックル | 詳細 |
|---|---|
| ロッド | シーフロアコントロール/ ジャレク 1.5フォース |
| リール | シマノ/ オシコンクエストCT 301XG |
| ライン | 【バリバス】 マックスパワーPE X9 レンジマスター船 1号・600m |
| リーダー | 【バリバス】 ショアレコードショックリーダー[フロロカーボン] 16〜20lb(5~6m) |
強い入力を必要とするときや重いジグに対応するタックル
| タックル | 詳細 |
|---|---|
| ロッド | シマノ/ オシアジガー インフィニティ B653(旧モデル) |
| リール | シマノ/ オシアジガー 1501HG |
| ライン | 【バリバス】 マックスパワーPE X9 レンジマスター船 1.2号・600m |
| リーダー | 【バリバス】 ショアレコードショックリーダー[フロロカーボン] 22lb(5~6m) |
使用ジグ
| メーカー | 使用ジグ |
|---|---|
| シーフロアコントロール | アーク |
| シーフロアコントロール | アビス |
| シーフロアコントロール | メサイア セミロング |
| オーシャンフリークス | オーシャンズジグ タイプ1 |
| ディープライナー | スパイファイブ |
ウエイトは200〜300gを用意。260g前後を基準として使い分ける。
取材協力
新潟県村上マリーナ「沙霧丸」

