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フライ 吉田 俊彦

中禅寺湖 岸から狙うブラウントラウト・春ゼミの釣り

VARIVASフィールドスタッフの吉田俊彦です。
今回は標高1269メートルにあるトラウトの聖地、中禅寺湖の第二弾として、エキサイティングなブラウントラウトのドライフライフィッシングを紹介しましょう。
 
私は家内と息子を誘って家族3人で中禅寺湖の山側に釣行しました。
トラウトの餌となるワカサギの接岸に加えて春ゼミへのライズを期待して南岸の遊歩道をトレッキングします。
遊漁券を購入してから立木観音の駐車場に午前9時過ぎに到着。
山側の湖岸を数キロ移動するので、念のため腰には剣ナタとクマ撃退スプレーを装備して出発しました。
 
歩き出して5分ほどすると見覚えのある後ろ姿が。
確信があったので背後から「先生お久しぶり」と声を掛けました。
ビックリして振り返ったのは漫画家の酒川郁子さん。何という偶然でしょう。
 
酒川さんは筆者の旧友でIGFAやJGFAの公認記録を持つフライウーマン
酒川さんは、あの世界の丸橋英栄三さんと一緒にボートからレイクトラウトはたくさん釣ったけど、岸からの経験はほとんどないと言います。
じゃあライズを探しながら行こうと、20年ぶりに一緒に釣りすることになりました。

▲酒川郁子先生(中央右)

イタリア大使館別荘記念公園を過ぎて10分ほど歩いたところでライズを発見
ベイトのワカサギもちらほら見えます。しばらくして酒川さんのフローティングワカサギにヒット。
一瞬テンションが掛かったもののバレてしまいました。
 
魚の気配がなくなったので移動することになり八丁出島まで来ると、西岸にちょうど4人が並んで入れるくらいの場所がありました。
やや向かい風で条件は申し分ありません。向かい風はベイトが岸に集まりやすいのでチャンスなのです。
 
筆者は迷わずセミフライ#4を選択。コルクボディにマドラーヘッドの不沈戦艦です。
向かい風に強いVARIVASテーパードリーダーFHTスティルウォーター 2Xを使用しフライを強めにターンさせます。
 
ライズはないけれど、必ず近くで狙っている何かがいる予感がありました。

▲向かい風時の必需品がこのリーダーだ

それは突然やって来きました。「ガボン」というライズの音に手が反応してしまい痛恨の早合わせのミス。
 
お弁当を食べて気持ちを切り替えて再挑戦。

▲強烈なローリングファイトはブラウンの個性

息子とポイントを入れ替ってかけ上がりの際の浅瀬にフライを浮かべて置きました。
 
二度目はないかと諦めかけていると、ガボンと水面が黄金に輝きました
フライをひったくった黄金は、向こう合わせになりリールの逆転音が鳴り響きます。
バンブーロッドを満月にしてグリングリンと回転する独特のファイトです。
 
なんとか浅瀬に寄せて勝負あり。黄金に輝く52㎝のブラウントラウトでした。

▲黄金に輝くブラウントラウト52cm

撮影後リリースすると元気に戻っていきました。
 
明日も釣りをするという酒川さんを残し我々は午後2時に納竿。
 
使ってみてと筆者のセミフライをプレゼントすると「なんだ。コレぜんぜん本物に似てないじゃん!」と大笑い。

▲筆者のセミフライと春ゼミ、確かに似ていない(^_^;)

実は漫画家酒川郁子先生は平成8年に始まった本格フライフィッシング漫画「俺のスーパートラウト」の作者で、現在は続編の「俺のスーパートラウトNEXT」をつりコミックで連載しています。
この作人の主人公と私の名前が同じ俊彦なのは偶然でありませんよ。
 
ところで、このエキサイティングな奥日光エリアの蝉の釣りは中禅寺湖ではおおよそ7月初旬まで、湯の湖や丸沼なら8月までワイルドなトラウトたちと出会えるでしょう。
みなさんも、向かい風をVARIVASテーパードリーダーFHTシリーズでヒットチャンスに変えてみませんか
 
※ブラウントラウトのみ現在も規則で持ち出し禁止です。
■中禅寺湖遊漁券 日釣り2,200円、6回券11,000円 マス類は4月から9月19日まで

文=吉田俊彦、写真=吉田知来

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