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フライ 松井 伸吾

ティペットとテーパーリーダーの使い分け

こんにちは! バリバス フライモニターの松井伸吾と申します。今回は、わたし流のティペットとテーパーリーダーの使い分けについてレポートします。

フライフィッシングにおいて、ティペット、テーパーリーダーの使い分けは非常に重要です。なぜなら生命線ともいえる「ライン」のバランスや使い分けで釣果が大きく変わるからです。日本のフライフィッシングは農村を流れる里川から源流域の山岳渓流まで、その状況は様々。また投じるフライや狙うターゲット、周辺の状況、プレッシャーなど、それらに対応すべくリーダーとティペットはアジャストする必要があります。

そんな中で、私がこだわっているのが、ティペットの「素材」の使い分け。私的に、ティペットはほとんどの場合フロロを選択します。その理由として主に次の4つが挙げられます。
①根ズレの強さ ②縮れにくさ ③伸びがほとんどない ④比重が重いため少し沈む
これら4つの要因はニンフ、ウェットだけでなくドライフライの釣りにおいても大きなアドバンテージがあると考えています。①~③は快適に釣り上がっているとそのメリットを大きく感じます。④は、ティペットの影を嫌うようなプレッシャーの高い魚に関しては特にアドバンテージを感じています。逆にナイロンを使うときはどういうときかというと、ドライフライをロングドリフトするときや、より比重が軽いドライフライを使用するとき、アワセ切れを防ぎたい等の理由の時です。ナイロン特融の伸びや、しなやかさ、比重の軽さというメリットを活かすときに必要になります。いずれにせよフロロ、ナイロンともに必ず常備しています。

バリバスの「マスタースペックシリーズ」はフロロナイロンともに高いパフォーマンスを発揮してくれます。私の場合、一般的な日本の渓流、里川や山岳渓流、源流域などほとんどの場合「マスタースペックフロロ」5X〜7Xを使用しています。フロロでありながら、それを感じさせないしなやかさがあり、ドライフライの釣りにおいて快適に使用できます。もちろん縮れにくさ、根ズレに対する耐久性は折り紙付きです。

テーパーリーダーは、使う番手、フライ、川の流れ、風等によって使い分けています。特に最近人気である#0~#2までのライトフライラインでの釣りにおいては、テーパーリーダーの種類は非常に重要だと思っています。 私の場合、ライトフライラインで#16以下の小さいフライや、CDC仕様の軽いフライ(アント、CDCダン、パラシュート等)をキャストするときは、一番しなやかさがあるバリバス「スペシャリストドライ」を選択します。一方で、#12くらいで、しかも空気抵抗のあるフライ(ビートルやディアヘアカディス等)使用するときは、バリバス「オールパーパスナイロン」「スタンダード」を選択します。理由は適度な張りとバットの太さがあるため、ライトフライラインでもしっかりターンさせることができるからです。ライトフライラインはソフトなプレゼンテーションが#3~#4よりできる反面、少し空気抵抗があるフライをキャストすると非常にターンしづらくなります。そこでリーダーの種類(バランス)を変えることで、そのデメリットを補うことができます。


テーパーリーダーやティペットの特性や素材を使い分けることで、さらに快適なフライフィッシングができると思っています。みなさんも是非、いろいろ試してはいかがでしょうか。

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。