まず始めに、去年から使っているバリバスウェアのこと。作りが本当にしっかりしていてとても良く、機能も良しのお気に入りなので皆さんにもぜひ使ってみてほしい。
さて、釣りの話に移ろう。
尾長狙いで気に入っているミチイトはバーマックス磯 VLS[フロートタイプ]だ。ミチイトはウキの浮力の延長だと考えおり、シンキングならオモリ負荷、フロートならウキ浮力プラスになる。
潮変化で口を使うイメージに合わせると圧倒的に浮力がある方が状況に合わせることが楽になると考えているからである。
1月20日、高知県の西南部にグレ狙いに出かけた。今年は気温が比較的高く、水温も18〜19℃とあまり下がっていないようだった。お世話になった井上渡船の船頭さんも磯によって食いのムラがあると語る。
1日目は風速16メートル吹き、とても風裏でしか釣りができない状況で、この日渡礁した磯は大堂海岸の大観音。
柏島は満ち引きというより、上り下りの影響が強いエリアである。
『下り潮』は、黒潮が接岸し豊後水道側に入り込む潮のことで、その逆方向に流れる潮のことを、『上り潮』という。
大観音は下り潮が本命、潮はやや左側にわずかに動くが本命とは逆であった、ということでサラシにルアーを入れて遊ぶと一発目からヒラスズキが二匹顔を見せてくれた。
遊びはこのへんにして本命を狙うとしよう。始めに棚を二ヒロから始める。
この日のタナは比較的深く左右の流れはほぼない状態。微弱なサラシ払い出しの先にわずかながら活性のある場所があるが、目視はできない。
竿一本程度ではキツの反応があり、当たるが本命のグレはヒットしない…。ほんの一瞬風が弱まった時、うっすら見える魚影。尾びれ形状からグレで間違いないと判断する。
ウキを0にして遠投するが当たらない。
風による影響で表層の潮が滑っているため、浅いタナでは馴染みが悪いと判断し、直ぐに少しオモリ付加を上げBに。風の影響をおさえるために小ぶりウキにして、シモリ玉も使わずウキ止めだけでウキが止まるタイプに変える。ウキの頭をおさえるためにBにジンタン5を追加し、サラシのヨレに合わせて投入。撒き餌はサラシに直接打ち、サラシ先の浅いタナでエサを拾う魚に合わせると気持ち良くウキが消えていった。
強い引きを交わしながら上げてくると尾長である、丁寧に寄せるが惜しくも切られてしまった…。こうなると、アワセを早めるかハリを大きくするか、もしくは小さくするかまたはハリスを上げるかが選択肢である。ここでの選択肢はハリの号数を上げて形状ネムリバリに交換した。再度投入する、期待に反して38センチほどのクチブトグレが顔を見せた。そして、ウキをゆっくり沈め、ゆっくり攻めると手元の糸が走り、アワセを入れる。これは尾長だろう。ゆっくり丁寧にやりとりをして取り込むと、40クラスの尾長であった。
同じ釣り方でオナガ3枚イサキ2枚を追加してこの日を終える。
そして楽しみにしていた井上渡船の民宿に!
そこらのホテルなんて比べ物ならないほどのとても美味しい夕食を堪能。家族のように接してくれる奥さんにも感謝したい。本当に良心的だ。
そして、翌日はビロー周りである。ここ釣宿は泊まり客が優先的に磯を選択できるシステム。この日は名礁である「カジヤノキリ」を狙っていたが爆風のため断念。しかしラッキーなことに、違う磯周りのアカバエ船着きが空いていたのだ。ここは尾長場である。
ゆっくりと準備をしながら、この日合流した仲間二人に一通りポイントの説明をする。前日釣りをした私は、ゆっくり磯でお湯を沸かしカップヌードルをすすり、皆の釣りを見物。
私だけであろうか? 一級磯に乗っただけで、満足してしまうことが良くある。
1時間ほど磯をウロウロしてタックルのセットを始めた。磯際にチョウチョウウオ、2ヒロぐらいにキツが乱舞している。時折グレの姿も確認できるが、一つ獲れるかどうかの戦いだろう。
本来沖の潮目を狙いたいが、正面からの爆風で仕掛けも飛ばない。撒き餌も届かない状況であり、風による影響で潮目も確認できない…これは困った。
ウキの流れと仕掛けの馴染み方から手探りで潮の動きを探る。わずかな変化をしつこく攻めるしかない。
潮目を仮定して、ウキを投入する。
手前のチョウチョウウオやキツを引き付けるのに、手前撒き餌打ち、ウキに手前の半分程の撒き餌を入れる。
馴染み始めた頃ウキが勢いよく走った!
ゆっくりとやりとりをする。磯際での攻防が続き、顔を見せてくれたのは居着き尾長グレであった。
48センチである、まだまだロマンは続く。