福井県小浜新港「F-CLOUD 雲丸」が案内する、イカメタルとバチコン便の楽しみ方を紹介!

シーズンやポイントの特徴、タックル選び、逆ダン仕掛け、ドロッパー&スッテ…、そして何より重要なPEラインセレクトのキモを雲智和船長に直撃インタビュー。

本記事では、イカメタルを軸に、バチコンも含めた楽しみ方や実践テクニックを紹介します。  

目次

 F-CLOUD雲丸のイカメタル・バチコン便とは?

F-CLOUD 雲丸のイカメタル・バチコン便について、現在の出船スタイルや、この混合便を始めた経緯を教えてください。

雲智和

「F-CLOUD雲丸」のイカメタル・バチコン便は、リレー便ではありません。

パラシュートアンカーを使うこともありますが、基本はアンカーリングでポイントに船を掛けます。

その中で、イカメタルをやる方もいれば、バチコンをメインにする方もいます。

両方を自由に楽しんでもらう混合便というのが特徴です。

「F-CLOUD雲丸」大船長の雲智和さん。バチコンの名付け親であり、イカメタルを始めたパイオニアのひとりでもある。

バチコンについての詳細は下記記事をご参考に。

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雲智和

船は2隻あり、17時集合の半夜便と21時集合の深夜便を出しています。

イカもアジも同じ船、同じタイミングで狙えるので、「今日はイカだけ」「今日はアジだけ」と決める必要はありません。

その日の釣れ方や自分の気分に合わせて、好きな方をやってもらえればいいと思っています。
 
このスタイルを始めてから、もう10年以上、たぶん12年くらいになります。

もともとは、イカ釣りで出ている船のお客さんが大きなアジを釣って帰ることも多かったので、それならうちでもイカだけではなく、アジも一緒に楽しんでもらおうという流れで始まりました。

半夜便の雲丸船上。皆さん、思い思いに楽しんでいるのが印象的だ。

シーズンごとのイカとアジの釣れ方には、どのような傾向がありますか?また、ポイントまでの距離、水深、時期による変化についても教えてください。

雲智和

近年はシーズン前半、特に5〜6月は、イカメタルよりもバチコンをメインにする方が圧倒的に多いです。

イカももちろん釣れますが、食べる分として5〜6杯釣れたら、あとはずっとバチコンをやっている方も多いですね。

この時期はギガアジが出やすく、アジ狙いの魅力がかなり大きいですからね。
 
梅雨が明けて本格的に暑くなってくると、アジは少し釣りにくくなってきます。

場所を選ばず釣れ出すこともありますが、サイズは少し落ちてきます。

8月に入ると、イカが上のタナで釣れやすくなるので、浅いレンジでイカメタルを楽しめる時期になります。

その頃からイカメタルだけをやる方が増えてきますね。
 
イカメタル・バチコン便のシーズンは、釣れ続ける年なら年末まで続きますが、お盆を過ぎると急に終わってしまう年もあります。

以前は、お盆を過ぎてからケンサキイカがよくなり、9〜11月に数が伸びることが多かったんですが、近年は、ケンサキイカの時期が4〜6月に偏るような年も増えてきました。

スルメイカがよくない年もありますし、海の様子は少しずつ変わっていると感じます。

若狭湾を出てからもさらに走る! 港から1時間前後のポイントを釣ることが多い。
雲智和

メインとなる若狭大島沖のポイントまでは、港を出ておおよそ1時間前後です。

水深は浅い場所で40m前後、深い場所では110〜120mになります。

夏の前半は比較的浅いレンジで楽しめることが多く、お盆を過ぎると深くなります。

以前は9〜10月の深場でイカの数が伸びることも多かったですが、最近はそのパターンも少し変わってきています。

イカメタル・バチコン便の魅力

イカメタルとバチコンを同じ船で自由に楽しめる混合便の魅力は?それぞれの釣りが互いに与える相乗効果などありますか?

雲智和

イカメタルとバチコンを同時に楽しめる一番の魅力は、両方の釣りに相乗効果があることです。

イカしかやったことがない方が、隣の人が大きなアジを釣っているのを見ると、「こんなアジが釣れるんだ」と驚きます。

逆に、アジしかやったことがない方が、イカメタルでイカが上がる様子を見て、「イカ釣りも楽しそうだな」と思うこともあるでしょう。

イカもアジもアングラーが自由に釣る。それが雲丸のイカメタル・バチコン便だ。
雲智和

実際にやってみると、どちらにも面白さがあります。

イカメタルはアタリを取って掛ける楽しさがありますし、バチコンはアジのサイズが大きいぶん、掛けてから取り込むまでの難しさがあります。
 
バチコンでは、岸から狙う人にとって憧れの40cm以上のアジが釣れることも珍しくありません。

ただ、大きいアジほど適当にやっているとバレます。

仕掛け、ロッド、ライン、ワーム、フックなどのバランスをよく考えながら、ちゃんと掛けて、ちゃんと獲る必要があります。

その難しさが、バチコンの満足感につながっていると思います。
 
最初はイカメタル用のロッドでバチコンを始めて、もっとアジを突き詰めたくなったらバチコン用のロッドを買う方もいます。

逆に、バチコンをやっている方が、「このロッドではイカの小さなアタリが分かりにくい」と感じてイカメタル用のロッドを買うこともあります。

船の上でお客さん同士が情報交換をして、自然と両方の釣りを始める。その雰囲気がとてもよいと思っています。

シーズンだけでなく、時間帯によってイカが良かったり、アジが良かったりすることもある。
雲智和

イカとアジは、同じ集魚灯の下で釣れます。「今からイカ釣りをしますから、アジはやめてください」という釣りではありません。

ずっと同じ場所でイカもアジも釣れるので、一石二鳥で楽しんでいる方が多いです。

時間帯によって、たとえば前半にイカが釣れ、後半にアジが釣れることもあります。
 
前半にイカを釣った方が、後半に隣でアジが連発しているのを見ると、やはりバチコンをやりたくなりますよね。

イカが渋くてもアジで楽しめる、アジが渋くてもイカが釣れる。

1日を通して遊べることが、この便の魅力ですね。

雲丸船長おすすめ!イカメタル・バチコン便用ファーストタックル

初めてイカメタルとバチコンを楽しむ場合、どのようなロッドとリールを選べばよいですか? 両方の釣りを兼用できる基本タックルを教えてください。

雲智和

タックルについては、最初のうちは難しく考えなくて大丈夫です。

イカメタルとバチコンを兼用するなら、長さは2m前後、30号程度のオモリを使えるレギュラーテーパー寄りのロッドで十分です。

ベイトでもスピニングでも構いませんが、初心者の方にはカウンター付きのベイトリールをおすすめします。

慣れないうちはカウンター付きベイトリールの恩恵はとりわけ大きい。
雲智和

イカもアジも、タナを合わせることが重要です。

特にアジは中層に浮くこともありますから、カウンターがあると「今、何mを釣っているか」が分かりやすくなります。

もちろん、カウンターが付いていないスピニングタックルでも釣れます。

ただ、最初の1台としては、カウンター付きのベイトリールのほうがタナを把握しやすく、釣りを覚えやすいと思います。

仕掛けはどのようなものがおすすめですか? トラブルを減らすための考え方や、ハリ数の目安も教えてください。

雲智和

仕掛けは、逆ダン仕掛けがおすすめです。

絶対に逆ダンでなければいけないわけではありませんが、イカメタルとバチコンを両方やるなら、付け替えやすく、トラブルも少ない逆ダンが便利です。

初心者の方が心配されるのは、「周りと絡んで迷惑をかけないか」ということですが、逆ダンは絡んでもほどきやすいです。

すぐにほどければ、仕掛けを落とす回数も増えます。

落とす回数が増えれば、そのぶん釣れる確率も上がりますよね。

船上でサッと逆ダン仕掛けを組む雲船長。しまうときもバラさず、次回の釣りではそのまま使える利点もあり。
逆ダン仕掛けはショックリーダーがあれば完成する。雲船長の好みはフロロカーボン製。
雲智和

仕掛けで大切なのは、とにかくシンプルにすることです。イカもアジも、余計な金具がないほうが釣れると思います。

特に、ルアーフィッシングをやっている方は、最初にカラーや重さ、メーカーを聞きがちですが、その前に仕掛けを見てほしいですね。
 
イカやアジに違和感を与えないことが大事です。

擬似餌をエサのように見せる釣りですから、そこに余計な金具やスナップがたくさん付いていたら、見切られる可能性が高くなります。

ジャラジャラした仕掛けより、できるだけ金具を減らした簡素な仕掛けのほうがいいと思います。

最近は金具を減らした市販仕掛けも増えているので、そういったものを選ぶのもおすすめです。
 
イカメタル、バチコンともに仕掛けのハリ数は基本的に2本までです。

ただし、平日で船が空いている日など、状況によっては船長に相談してもらえれば増やしてもらってよい場合もあります。

人が少ない日に試してみるのは構いませんが、週末の乗合船で無理に3本、4本と増やすのはおすすめしません。

アジが暴れて隣の人の仕掛けに絡めば、結局は周りに迷惑をかけます。

釣果も下がりますし、全員が気持ちよく釣りをするためにも、その日の状況に合わせてもらうようにしています。

ドロッパーやメタルスッテは、どのようにそろえればよいですか? 雲丸で基準となるサイズと号数も教えてください。

雲智和

ドロッパーやスッテは、まずカラーよりもサイズ(長さ)と重さのバリエーションをそろえてほしいです。

イカが大きなベイトを食べているときは大きなスッテ、小さなベイトを食べているときは小さなスッテが乗りやすくなります。

同じものを10個買うなら、10色のカラー違いをそろえるよりも、好きな色でいいのでサイズや重さを変えて持っておくほうが実戦的です。
 
うちで釣るなら、ドロッパーは70mm前後を基本に考えるとよいと思います。

メタルスッテは25号を基準にして、状況に応じて10〜12号も使います。

お盆を過ぎて深くなってくると、30号前後が扱いやすくなります。

色は赤緑でも赤白でも、自分の好きな色で構いません。

まずは色を増やすより、重さとサイズのパターンを持つことが大切です。

雲船長おすすめドロッパー。基本は70mmだ。
雲船長おすすめメタルスッテ。シーズンを通して楽しむなら10号から30号をそろえたい。

イカメタル・バチコンで使うPEラインの選び方

雲さんがイカメタルとバチコンにおすすめするメインラインは何ですか? おすすめの理由や基準となる号数なども教えてください。

雲智和

メインラインは、アバニ イカメタルマックスパワーPE X9(以下、X9)の0.6号を基準におすすめしています。

自分自身が今やっている釣りなら、0.6号でほとんど対応できます。

イカメタルだけでなく、ほかの釣りにも使いやすい号数ですから、最初は0.6号を巻いておけばいいと思います。

雲船長はX9の0.6号をメインに使用している。
雲智和

X9を使っていて感じる一番のよさは、ツルツルした表面の使用感です。

イカメタルでもバチコンでも、ラインは常にロッドのガイドに触れています。

表面が滑らかだと、仕掛けを落とすときも巻くときも抵抗感が少なくなります。

バチコンでは、巻きの誘いを入れることも多いですが、そのときにゴリゴリした抵抗が少ないと、「これはラインの抵抗なのか、それとも魚が触ったのか」を判断しやすくなります。
 
アジが少し触ったとき、あるいはイカが小さなアタリを出したときに、違和感が少なく手元まで伝わる。

そういう細かい部分が、結果的に掛けられる数につながります。

特に小さなイカが多い時期は、明確に穂先が入るアタリばかりではありません。

「何か違う」と感じて掛けにいけるかどうかで、釣果に差が出ます。

小型のイカは小型ならではの楽しさがある。
雲智和

小さいイカが釣れたときに、「小さいからつまらない」と思う必要はありません。

小さいイカほどアタリが小さく、掛けるのは難しいです。

そのアタリをきちんと感じて釣れたなら、それは十分に面白い釣りです。

小さいイカを釣るために、感度を上げたり、仕掛けを工夫したり、ラインを見直したりする方も増えています。

難しい条件をどう楽しむかが、釣りの面白さですよね。

イカ、アジを問わず、思い通りに掛けたときの満足感は格別だ。
雲智和

アバニ イカメタルマックスパワーPE X9のように直進性が高く、潮を受けにくいラインは、仕掛けがたるみにくくなります。

たるみが少なければ、魚が触れたときの変化も手元まで伝わりやすくなります。

船長から「30m」と言われたときに、より正確にそのタナに仕掛けを入れやすくなります。

リールのカウンターは便利ですが、あくまで目安です。

ラインが斜めに出ていれば、カウンターが30mを示していても、仕掛けが実際に30mにあるとは限りません。

だからこそ、X9のようにラインのカラーマーキングで実際の深さを確認できることも大切です。

浅い場所で一度仕掛けを底まで落とし、カウンターとラインカラーのズレを確認しておくと、その後の釣りが分かりやすくなります。

X9をベースに、0.4号・0.5号を使ってより攻めたいアングラーへの選択肢として、X5はおすすめできる。
どちらもラインにカラーマーキングが入っている。

より細いPEライン、具体的には0.4号や0.5号のニーズも多いようですね。

雲智和

より細いラインを使いたい方は、0.4号を好むこともあります。

例えば、ほかの人が15号のメタルスッテを落としている場面で、12号でも同様に釣りが展開できることがあります。

ラインの抵抗は、仕掛けの落ち方、潮受け、アタリの出方、操作感など、いろいろな部分に影響します。
 
細いラインほどメリットは大きいですが、そのぶん切れやすくなりますし、扱いには注意が必要です。

車でいえばレーシングカーのようなもので、性能は高いけれど、誰でも気軽に扱えるわけではありません。
 
バチコンでは、0.6号だと少し太さを感じることがあり、一方で0.4号では少し心許ないこともあります。

その間の0.5号が、今は主流になってきているかな、と思います。

軽いオモリが扱いやすくなりますし、ラインの抵抗が減ることでアタリに集中しやすくなります。
 
PEラインを細くする目的は、単純にシンカーを軽くできることだけではありません。

潮に流されにくくし、仕掛けをできるだけ真っすぐに保つことで、狙ったタナを正確に釣るためです。
 
アバニ イカメタルマックスパワーPE X5(以下、X5)は、さらに細いラインを使いたい方に向けた選択肢です。

0.4号や0.5号を使い、操作性、感度、落下スピード、潮抜けをもう一段上げたい方に向いています。

直進性が高く、潮切れがよいPEラインがもたらす恩恵は大きい。
雲智和

PEラインが細くなればなるほど落下速度は速くなり、仕掛けを真っすぐに保ちやすくなります。

そのぶんトラブルや強度面への配慮は必要になりますが、デメリットを理解したうえで使えば大きな武器になります。
 
X5は10mごとに色が変わる5色構成で200m巻きです。

夜のイカメタルで見やすい蛍光色を採用しているので、手元のライトでもラインを確認しやすいと思います。

タナを意識して釣るためには、カウンターだけではなく、ラインの色を見る習慣も大切ですからね。

X9、X5の使用感をキープするためにも「PEにシュッ!」は非常に有効だ。

仕掛けも釣り方もシンプルが一番!

最後に、これからイカメタルやバチコンに挑戦する方へ、仕掛けや誘い方の基本、夜釣りならではの楽しみ方についてアドバイスをお願いします。

雲智和

イカメタルやバチコンは、難しそうに見えるかもしれませんが基本はシンプルです。

仕掛けを複雑にしすぎない。

ロッドを動かしすぎたりガチャガチャと誘いすぎたりしないことが大切です。

動かしすぎると仕掛けが絡みやすくなりますし、ロッドのトラブルにもつながります。

仕掛けも誘いも、シンプルなほうが結果につながりやすいです。

動かし過ぎない! これがイカメタル、バチコンともに共通する基本的かつ重要なテクニックだ。
雲智和

夏の夜に楽しめるのも、この釣りの大きな魅力です。

日中の猛暑を避けられますし、女性の方なら日焼けをあまり気にせずに楽しめます。

イカもアジも持ち帰って食べて美味しいターゲットですから、釣って楽しいだけでなく、食べて美味しいのオマケもつきます。

老若男女を問わず楽しめる釣りだと思います。
 
僕は、自分がイカを釣ること以上に、人に釣りに来てもらうことが好きなんです。

初めて来た方がイカメタルを楽しんで、隣でアジが釣れているのを見てバチコンも始める。

逆にバチコンをやっていた方が、イカメタルに興味を持つ。

そんなきっかけが船の上にたくさんあることが、一番面白いと感じていますよ。

自身が釣るよりお客さんに釣って楽しんでもらいたい。雲船長のホスピタリティが雲丸人気の秘密かもしれない。

雲丸船長使用イカメタル・バチコン用タックル

雲丸船長、雲智和さん使用、イカメタル・バチコン用タックルを紹介!

タックル詳細
ロッドジークラック/
泥棒竿スパイダー S603L(スピニング)
レジットデザイン/
スクアドSKS69UL(バチコン)
ジークラック/
泥棒竿ゼロ B602M(ベイト)
リールシマノ/
エクスセンスLB C3000MPG(スピニング)
ピュアフィッシング/
MAX DLC(ベイト)
メインライン【バリバス】
アバニ イカメタルマックスパワーPE X9 0.6号
アバニ イカメタルマックスパワーPE X5 0.4、0.5号
ショックリーダー【バリバス】
ショックリーダー[フロロカーボン] 12lb
ドロッパーヤマシタ/
スクイッシュ7-1、7-2、
ジークラック/
ヨコドリスッテ
ジャッカル/
ゲキダキスッテ
クレイジーオーシャン/
ハードパンチャーV、サンドバッカーV
スッテヤマシタ/
アーマー
クレイジーオーシャン/
メタラー、メタラーTG
ジークラック/
泥棒スッテ、泥棒スッテTG
雲丸モデルも含まれる、雲船長愛用のイカメタル・バチコンタックル。

取材協力

撮影協力

福井県小浜市 小浜新港「F-CLOUD雲丸

若狭湾最大級という大型双胴船、雲丸スパイダー号。広々した釣り座で快適に楽しめる。
雲丸とバリバスのコラボで限定ステッカープレゼントキャンペーン開催中。乗船時にバリバスライン使用をお伝えいただければ、その場でプレゼント!(数に限りがございますので、無くなり次第終了となります。)
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