三重トンジギ徹底攻略|神野梓から学ぶ、志摩・鳥羽・尾鷲のトンジギタックルセレクト術

「あずあず」こと神野梓さんはトンジギクイーンと称されるほどのトンジギマスター。本記事では神野流タックルセレクトからラインの使い分け、船上での諸動作に関するアドバイスまでを一挙公開。

経験豊富なトンジギクイーンならではの実戦的なノウハウは必見!

神野 梓(じんの あずさ)

幼少時より父親の影響で釣りを始める。10歳からアイドルとして活動開始。ダンサーとしても活躍。13代目アングラーズアイドル。トンジギには最も精通しており「トンジギクイーン」とも呼ばれている。契約メーカーはVARIVAS、ムラサキスポーツ、BlueBlueアンバサダー、スミス、RARTS。通称「あずあず」。

 ■YouTubeチャンネル

あずあずチャンネル

■Instagram
https://www.instagram.com/azu_sakana_/ 

目次

トンジギクイーン・神野梓が語る!三重沖トンジギの魅力

神野さんは「トンジギクイーン」という愛称で親しまれていますが、トンジギを始められたきっかけや、この釣りに深くのめり込んだ理由は何だったのでしょうか?

神野梓

私がトンジギ(※ビンチョウマグロを狙ったジギング。ビンチョウマグロは別名トンボマグロとも呼ばれる)を始めてから4年になります。

シーズン中は、多い時で週4、5回のペースで海に出ています。
 
なぜそこまでトンジギに魅了されているのかというと、まずビンチョウマグロがマグロだということです。

マグロっていうだけで魅力がありますよね? 

マグロにもクロマグロ、キハダやメバチなど、いろいろな種類がありますけど、たぶん一番手軽で、身近なマグロがトンボ、ビンチョウマグロだと思います。

手軽にマグロを狙えるという点はトンジギの最大の魅力だと思います。

神野さんのビンチョウマグロ最大記録は約22kg。いわゆる「タネトン」狙いが好き、という大物派だ。
神野梓

他にも大きな魅力だと感じている点は、シーズンが2回あることです。

「大物を狙えるシーズン」と「数釣りができるシーズン」の2つです。

大物一本勝負も楽しめるし、数を釣りたい人も楽しめる、ここは大きな魅力かなって思っています。

私はどちらかといえば大物一本勝負の方が好きですけど、数が釣れるなら、それはその時で楽しみます。
 
トンジギ独特の船上の雰囲気も好きですね。

トンジギってけっこう「チーム戦」なんですよ。「何mで食った」ということをみんなで伝え合ってタナを絞っていくんです。

そうすることでヒットが連鎖して生まれる釣りなんです。

だから、殺伐とはしていないんですよね。

誰かに先にアタっても「先に釣られた!」とかではなく、情報共有することでこちらも釣らせてもらうことが多いので和気あいあいとなります。

そういう雰囲気も好きですね。

三重のトンジギシーズンと釣果の傾向

三重沖のトンジギのシーズンを教えてください。また、シーズン中の時期による釣果の傾向などがあれば教えてください。

神野梓

トンジギのシーズンはだいたい11月末からスタートして、最長で翌年のゴールデンウィークくらいまで楽しめます。

以前は4月くらいまでと言われていましたが、最近はシーズンが伸びて5月に入ってからも楽しめるようになってきました。

夏でもキハダキャスティングのゲストでビンチョウマグロがまじったりするので、三重沖の海域には一年中いるのかなという印象ですね。

食味の良さもあり歓迎される嬉しい定番ゲスト、カツオ。他にもキハダ、マカジキ、アカマンボウなど魅力溢れる裏ターゲットがいる。
神野梓

シーズン中の特徴としては、前半戦の11月から1月前半くらいまでが「タネトン」と呼ばれる20kgオーバーが出やすい時期です。

キハダもまじりやすいですね。

出船率はどちらかといえば年内の方が高いですね。1月に入ってからだとシケで結構中止になることが多くなります。
 
後半戦の3月から4月は数釣りがメインになります。

10kg前後が船中100本オーバーとか出たりして、入れ食い状態になる日もありますよ。

相手は回遊魚だけに期待できるポイントは日々、時間帯によっても刻々と変化する。

三重のトンジギポイントの選定と水温の重要性

広大な海の中で、どのようにポイントを絞り込んでいくのですか? やはり水温などが鍵を握るのでしょうか。

神野梓

ポイント選びについては、まず「水温」で決めていくことが多いと思います。

大きくは水温で絞って、そこから潮目に寄ったり離れてみたり。基本的には水温が1度でも2度でも高いところを目指すことが多いと思います。

ベストな水温は18度、19度あたりですね。
 
ポイントまでは海況にもよりますが、だいたい1時間から1時間半くらいのことが多いですね。

水温が高いところが近くにあれば40分くらいで着くこともありますし、反対に2時間走ることもあります。

三重のトンジギで重要なタナ取りとベイト

トンジギではどの程度の水深を狙うのが一般的なのでしょうか。また、メインとなるベイトの種類はどんなものなのでしょう?

神野梓

ポイントの水深は800mから1000mくらいあるところが多いです。底は一切取りません。

中層を釣る釣りで、水深50m〜200mくらいの間を探るのが基本です。
 
ラインの出方次第で200mから250m出して、50mくらいまでを探るようなイメージです。

でも、毎回200mから50mまで上げていたら体力的にしんどいので、シャクっているときの抵抗感の違いなどを目安に、自分の中で潮目やポイントを見つけて、その層だけを重点的に攻めたりします。

トンジギクイーンと呼ばれるだけに釣行回数はズバ抜けて多い。しかし、それだけではなく理論的な攻略法を身に着けている点も印象的だ。
神野梓

船は風と潮にまかせて、いわゆるドテラで流します。片舷に並んで釣ることになります。

水面を0度とすると、ラインの角度は45度くらいで払い出している状態がベストで釣りやすいですね。

そのくらいの角度であれば200mほどラインを出せば、単純計算上は140m前後の層を探っているイメージになります。

もちろん、風の強さや潮流の速さによっては足下を釣ることもありますが、ラインが払い出している状況の方が好条件となることが多いと思います。
 
ビンチョウマグロが食べているベイトは、基本的にめちゃくちゃ小さいです。大きいベイトが出てくる方が稀ですね。カニの幼生みたいなやつが目立ちます。

イカも出てきますけど、基本的に小さいです。潮目に付いているフワフワした小さいものが好きみたい。

あんな大きな体でそんな小さいものばかりを食べているというのは不思議ですよね。

神野梓流セレクト・三重のトンジギタックル

トンジギで神野さんが普段使用しているタックルの構成について教えてください。

神野梓

普段、船に持ち込むタックルは2セットを基本にしています。左巻きのタックルと右巻きのタックルです。

ロケのときなどは予備も含めて3~4セット持ち込むときもあります。

取材時に用意したタックルは4セット。予備を含めたメインタックルが3セット。大物用が1セットだ。

基本のタックルシステム-PE4号タックルと5号タックルを用意

メインで使用されているタックルには、どのような使い分けやこだわりがあるのでしょうか。

神野梓

以前はスピニングタックルでやっていた時期もあったんですが、やはりシャクり続けるのがしんどくて……。

ベイトタックルの方が自分に合っているなと感じてからは、ずっとベイト一択です。

ベイトタックル一択。しかし、リールは左右巻き両方を用意するなど、シャクり続けるための工夫が随所に見える。
神野梓

メインはPE4号タックル、Hパワークラスのロッドとオシアジガーの2000番(左巻き)の組み合わせです。

もうひとつはPE5号タックル、レバードラグモデルのオシアジガーLD2500(右巻き)を使用したセットです。

PE5号タックルの方は、大型狙いの時用、キハダが上がっている時などに持つことが多いですね。
 
常に両方のタックルを持って行っています。

私は両利きなので、左巻きのリールにはPE4号、右巻きのリールにはPE5号という使い分けを基本にしています。

トンジギでは使うジグが重いので、一日中シャクっているとどうしても腕がキツくなってきます。

そういう時に左右で動作を変えるために持ち替えるという意味もありますし、私的には右巻きの方が巻きトルクが出しやすいので、デカい魚(キハダなど)を獲る時には5号を巻いた右巻きを使う、という意味も込めてのシステムです。

小柄な体をフル活用してヘビーなトンジギを楽しむため、タックルセレクトは神野流理論に裏付けされたものを厳選している。

三重のトンジギタックル・最初のワンセットを選ぶなら

これからトンジギに挑戦するアングラーが最初に揃えるなら、どのようなスペックのセットがおすすめですか?

神野梓

初心者の方に、「最初の一本を揃えるなら何がいい?」とよく聞かれます。

ロッドに関しては、ジギング、とくに青物ジギングだと、慣れないうちは軟らかいロッドを選んだりすると思うんですが、トンジギに関しては真逆の発想をしてほしいですね。
 
最初の一本を選ぶなら「硬いロッド」をおすすめします。

バーチカル(垂直)な釣りは基本的にはしないからです。

ラインが真下に入った時は少ししんどいかもしれませんが、基本はラインを流す釣りですし、一発大物が掛かることがある釣りなので。

ハードでヘビーめな方がトンジギには向いています。

ロッドは硬めをおすすめしている神野さん。細かい操作性よりファイト性能を重視、という考え方だ。
神野梓

そこまで繊細な操作性はいらないというか……、フォールで食わせるか、上げで食わせるかの差くらいなので、ロッドは硬くても大丈夫。

ジグの操作性に関しては硬くても十分に対応できます。

リールは、2000番か4000番が良いですね。 私は4000番は使わず、2000番を選んでいます。

理由はシンプルに「楽だから」です。

トンジギは、たとえば8時間、釣りの時間があったら、「ファイトしている時間」よりも「シャクっている時間」の方が圧倒的に長い釣りです。

どれだけシャクり続けられるかが釣果に大きく関わってくるので、4000番だと私にはちょっと重くてしんどいんです。
 
もちろん4000番の方がファイトは楽ですけど、ファイトする時間よりも「シャクる時間」の快適さを優先して、自分が楽に扱える2000番を使っています。

体力のある男性なら、全然4000番でいいと思いますけどね。

トンジギでは信頼できるラインを使用することが重要

メインラインにはどのようなものを選んでいますか?

神野梓

メインラインは『バリバス アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X8』(以下、X8)の4号と5号を中心に使っています。

強度に不安を感じたことはまったくないですね。

メインラインはアバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X8。8本撚りならではの特性がお気に入りだ。

アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE 、X8とX9の使い分け

アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9も使われているとのことですが、「X8」と「X9」の2つをどのように使い分けているのでしょうか。

神野梓

バリバスには『アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9』(以下、X9)という製品もありますが、なぜ、『X9』ではなくあえて『X8』を使うかというと、私はジグを「流したい」からです。

X9よりX8の方が潮を受けて流れるので、斜めに払い出して探りやすいんです。

あまり縦に、バーチカルにラインが入ってしまうと、タナを探りづらい状況が多いんです。

理想としては綺麗に斜めにジグを引きたいんです。

X8はフォールスピードもちょうどいい感じで好きですね。

フォールスピードや潮馴染みを考慮し、タナを合わせるためにPEラインを使い分けるのが神野流。
神野梓

ただ、5号に関しては『X9』を使うこともあります。

キハダを狙う時や、よりフォールを意識したい時など、どちらかといえば真下に落としたい時はX9を選びます。

トンジギで一番重要なのは「タナを合わせること」なんです。

X8だと斜めになってタナが合わせづらい時もあるんです。

広くタナを探って当てるような、一本勝負の時はそれでもいいんですけど、数釣りの時や、みんなとタナを合わせることが重要な時ほど、真下にジグがストンと落ちるX9の方が合っていると思います。

自分のジグが上にあって、下のタナで誰かが当てた時などは、速くジグを落としたいですからね。

同じ号数でも、X8とX9ではフォールスピードが全然違うと感じています。

直進性が高く、フォールスピードが速いX9。素早くタナにジグを送り込みたいときはX8よりX9を選択するのが神野流。

PEラインのメンテナンスについて

PEラインのメンテナンスについて、神野さんなりのルーティンはありますか?

神野梓

シーズン中、トンジギには何度も通いますけど、X8、X9ともに強度低下は少ないですし、マーキングの色落ちも他のラインと比べて少ないと感じています。

ラインの巻き替えについては、シーズンの初めにすべてを新しく巻き替えています。

そこまでラインが傷む釣りではないですし、根ズレもない釣りですが、シーズン中でもオマツリを繰り返してラインがヨレてくると巻き替えます。

魚を釣って弱ることはほとんどないですが、人と絡んだ頻度が高いとヨレてくるんです。

だいたい2〜3ヶ月に一回くらいのペースで巻き替えるイメージですね。

使用しているショックリーダーについて

使用しているショックリーダーについて教えてください。

神野梓

ショックリーダーは「バリバス ショックリーダー[フロロカーボン]」を使っています。

トンジギに限らず、 ジギングでは基本的にフロロカーボン製ショックリーダーを使用しています。

なぜかというと「伸びにくいから」です。

初期伸度の低さを評価し、ショックリーダーはフロロカーボン製を選択。
神野梓

トンジギは根ズレがない釣りなので、ショックリーダーに求めるのは耐えることよりもフッキング性能です。

ナイロンだと伸びてしまうのでフッキングが決まりにくい印象があります。

しっかりフッキングを決めたいので伸びにくいフロロカーボンがいいですね。
 
PE5号には120lb、PE4号には80lbを、長さは3ヒロ(約4.5m)セットしています。

トンジギでは太いから食わない、細いから食うということはあまりないと思っているので、ずっとこのセッティングです。

キハダキャスティングでも80lbでやっていますから、80lbあればキハダが掛かっても怖くはないですね。

ノットはPRノットです。

三重のトンジギ用ジグとセレクトの考え方

ジグはどのようなタイプを用意しておくべきでしょうか。神野さんが愛用しているジグや使い分けの基準も教えてください。

神野梓

トンジギではフォールの仕方で食い方が変わることが多いので、タイプの違うジグをいくつか用意しておくことをおすすめします。

フォールでしか食わない時もあれば、上げに食ってくる時もあります。

潮がぶっ飛んでいて軽いジグを落としてもしんどい時もあります。

いろいろな状況に対応するため、タイプが違うジグを3種類くらいは持っていた方が自分自身が楽ですし、釣果にも繋がると思います。
 
私がよく使っているのはブルーブルーのコニファー310、370g、エスナル420、280g、スミスのムラマサTS350、400g、ムラマサ3s 300gなどです。

神野さんセレクトジグ。写真上からブルーブルーのエスナル、スミスのムラマサTS、ブルーブルーのコニファー。
神野梓

ジグの使い分けの目安としては、シャクったときの「抜けの良し悪し」があります。

トンジギは冬の釣りなので結構荒れている日が多いんです。

風が強くてどんどんジグが流されていくときなどは「水受けしやすいジグ」「水抜けのいいジグ」という判断基準が出てきます。

私がよく使うエスナルは、細長くて抜けが良いので、420gを使ってもそこまで重く感じません。

逆にあえて水受けのよいムラマサ3Sなどを使って、斜めにスライドフォールさせて見せる、というイメージで使うこともありますね。

ジグは抜け感で使い分けることが多い。フックはアシストフックロングスナイパー6/0(ロングジグ用)、アシストバーティカルリミット シングルノーマル6/0(セミロングジグ用)を使い分ける。ともにがまかつ製。

ジグのフェイバリットカラーは「グロー」が入っているもの

カラーセレクトにおいて、神野さんが外せないと考えている要素は何でしょうか。

神野梓

ジグのカラーはいろいろ使いますが、私自身は絶対にグローが入っているカラーを選びます。

カラーのセレクトも「グローの入り方」で決めます。

ヘッドグローなのか、エッジに入っているのか、ドット柄のゼブラグローなのか、という感じで使い分けます。

神野さんのトンジギ用ジグセレクトで、グローは欠かすことができない重要要素のひとつ。
神野梓

グローが入っていないジグは使わない、というくらい信用しています。

ケイムラも効くときは効くんですけど、私はグロー派。

グローの中でもブルーグローなのか、普通のグローなのか、というバリエーションも含めてローテーションしています。

三重のトンジギで重要な3つのこと

トンジギで釣果を伸ばすために、特に意識すべき「3つのポイント」を挙げるとすれば何でしょうか。

神野梓

トンジギで大事なこと、ベスト3を挙げるとすると……、 「タナ取り」「フォールの意識」「やり続けること(諦めないこと) 」です。

本当にこの3つに尽きます。

タナ取りについて

タナ取りのキーポイントについて教えてください。

神野梓

タナ取りについては、自分が最初にヒットさせることができたら、周りの人にヒットしたタナを伝えます。

自分以外の誰かにヒットしてタナを教えてもらったら、その上下20mくらいを探ります。

たとえば「100mでヒット!」と言われたら、120mから70mくらいまでを探る感じです。

放出されているPEラインの長さとヒットレンジが異なることが多いのがトンジギの難しさであり醍醐味。中学時代の数学が活きる場面だ。
神野梓

ただ、ラインが斜めになっているので実際は意外に難しいんです。

ヒットさせた人が「100m」と言っても、それは放出されているラインの長さなので、ラインの角度がどのくらい斜めになっていたかで実際の水深は全然違ってきます。

その見極めがとても大事です。
 
タナ取りの工夫としては、ヒットした人に教えてもらったタナを基準にすること以外にも潮目の変化を探ることも大切です。

シャクっていてジグが重く感じたり、軽く感じたりする層を重点的に探ることが重要ですね。

ヒットレンジを把握するためにも、視認性の高いPEラインのマーキングは重要だ。

フォールの意識について

「フォールの意識」とは、具体的にどのようなアクションや狙い方を指すのですか?

神野梓

トンジギのヒットパターンとしては、上げよりもフォールでのヒットが多いのが特徴です。

だからこそ、トンジギはスローピッチジャークで釣る釣りになってくるんです。

活性が高い時は上げのシャクりでも釣れますが、基本はシャクったあとのフォールで「見せる」釣りになります。

マッチ・ザ・ベイトは不可能。マッチ・ザ・波動を狙ったジグアクションを心掛ける。
神野梓

ビンチョウマグロが捕食しているベイトは小さいものが多い、という話をしましたが、それでも大きなジグを食ってきます。

だから、私はジグを見て「ベイトだ」と思って食べているわけではないと思うんです。

波動だったり、海の中のちょっとした変化だったりで食ってくるんじゃないかな、と思います。
 
基本的には大きくシャクって、大きくフォールさせる釣り方がメインになりますが、アクションで食わせるのか、フォールの落ち方で食わせるのかによってビンチョウマグロからの反応は変わります。

さらにいえば、フォールのなかでもスライドして落ちていくのか、ボーッと落ちていくのかで反応が結構変わります。

意識してみると面白いと思いますよ。

やり続けることの大切さ

「やり続けること」はシンプルですが、やはりトンジギでは精神的にも肉体的にも厳しい部分があるのでしょうか。

神野梓

諦めないこと、これはすごく大事です。

太平洋の真ん中で「虚無」みたいな時間ばかりになることもよくあります(笑)。

船中で一回もアタリがない、とか(笑)。

理論やテクニックを超え、シャクり続けたからこそ手にできた、という場面も多いのがトンジギだ。
神野梓

ジグも400g以上などのヘビージグを使うことが多い釣りなので、やはり誰でもしんどいんですよ。

「修行の釣り」って言われているくらいですからね。

だんだん疲れてくるし、とくに大型の多いシーズン前半戦は一日に何回もアタリがあるわけではありません。

「一日一回当たるかどうか」という釣りをやっているので、どうしても集中力が切れてきたりします。
 
でも、やり続けることは本当に大事です。

経験を重ねれば、ある程度はヒットしてくる時間が読める釣りではあるんです。

潮が流れている時とか、風の吹き始めとか。

だからこそ、 キャリアを積んでくると、「今日はこの時間だな」とか、「いまは潮目がないから釣れないだろうな」と読んで休憩してしまうことがあると思います。

でも、そんな時に限ってポンと釣られたりします……。「やっておけばよかった!」と痛感することが、本当に多くあります。

ビンチョウマグロは回遊魚なので、休まずにやり続けていれば、ポツポツと反応が返ってくる魚だと思っています。

アタリからランディングまで。大型魚を獲るためのファイト術

実際にヒットした際、確実にキャッチするためのフッキングやファイトのコツを教えてください。

神野梓

基本的にはフォールでアタります。

シャクってフォールさせて、次のシャクりに入った時にはもう魚の重みが乗っている、というパターンですね。

だから、アタリがわからないということはほとんどありません。思いっきりロッドがブチ曲がりますから絶対に分かります。
 
アタリは誰でも分かりますが、その後のフッキングがとても重要です。

ヒットしたら、まずはリールを巻いてアワセを入れます。いわゆる巻きアワセです。

でも、これだけでは足りません。

マグロ類は口が硬いので結構掛かりにくくてバレるんですよね。 だから3回ぐらいは追いアワセをしてほしいです。

テンションをしっかりかけて、思いっきり。

もう、渾身のアワセを入れるくらいの勢いでやってください。

アワセが足りなくてフックオフしてしまうことは本当によくありますから。

フッキングが足りずポロッと外れてしまう。船上でよく見かける光景、と神野さん。
神野梓

私は基本的に「ロッドを曲げてファイトしてほしい」と言い続けています。

私は男性に比べて力がありません。初心者の方や慣れていない方、そして女性の方ほど、私と同じように頑張ってロッドを曲げてほしいんです。

ロッドに体重を預けてしまって、道具の力で魚を上げるイメージですね。
 
「どうやってその体でマグロを上げているんですか?」とよく聞かれるんですが、基本的には体重を乗せて道具に仕事をさせれば、結構サクッと上げられます。

ロッドを曲げ続けていればラインテンションも抜けないので、バラシ防止の観点からも絶対におすすめですよ。
 
私はファイティングパッドを着けて、下腹部にグリップエンドを当ててファイトします。

とくに大型魚が狙えるシーズン前半の時期は、ファイティングパッドは必需品です。

数釣りシーズンの10kg前後なら、脇挟みでも全然獲れますが、大きいのが掛かるシーズン前半やキハダの気配が濃いときは本当に大切な装備です。

もしキハダが掛かった時に、パッドやギンバルを着けていないとかなりしんどい思いをしますよ。

大物シーズンにはファイティングパッドが必需品、と神野さん。スピードキャッチをサポートするマストアイテムだ。

神野梓使用・三重のトンジギタックル

神野梓さんが使用していた、三重トンジギ用タックルのデータをご紹介する。

メインタックル(PE4号)

タックル詳細
ロッドスミス/
AMJX-C61H、もしくはC61M
リールシマノ/
オシアジガー2001NR HG
メインライン【バリバス】
アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X8  4号
ショックリーダー【バリバス】
ショックリーダー[フロロカーボン]80lb

タネトン用・キハダ用(PE5号)

タックル詳細
ロッドスミス/
AMJX- 61XH
リールシマノ/
オシアジガーLD2500HG
メインライン【バリバス】
アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9 5号
ショックリーダー【バリバス】
ショックリーダー[フロロカーボン]120lb

取材協力

取材協力

三重県志摩町・和具漁港「大山丸

息のあったコンビという雰囲気の神野さんと船長の大山満さん。
実績の高さで人気の高い「大山丸」。トンジギシーズン以外は職漁が中心だ。
SHARE
  • URLをコピーしました!

// WRITER この記事を書いた人

VARIVAS製品の情報や実釣レビューを発信中。皆様に釣りをもっと楽しんでいただけるような情報をお届けしていきます。

目次