東京湾ボートシーバス「穴撃ち」完全攻略|池上日明が教えるラインセッティングと実釣の極意

本記事では東京湾ボートシーバスを代表するスタイルのひとつ、「穴撃ち」にフォーカス。シーバスガイド船アンリミテッド・池上日明さんが、試行錯誤のすえ辿り着いたタックルセレクトの勘所、ラインの使い分けへのこだわり、ベーシックハウツーまで、釣果に直結するテクニックの数々を伝授します。

目次

東京湾ボートシーバスの人気スタイル!「穴撃ち」の魅力とは?

まず初めに、ボートシーバスにおける「穴撃ち」とは、どのような釣りのスタイルなのか教えてください。

池上日明

いわゆる穴撃ちとは、港湾部を舞台にしたストラクチャーゲームと考えています。

障害物の際に潜むシーバスを、ピンで撃って、タイトにルアーを通していくゲームスタイルです。

東京湾、相模湾でボートゲームを展開する「アンリミテッド」のオーナーガイド、池上日明さん。
池上日明

穴撃ちではピンスポットを狙い澄まし、ルアーを入れていく楽しさがあります。

キャストが決まっただけでも気持ちがいい。しかも、そのルアーに魚が食ってくれればもっと楽しくなるし嬉しい。

ボートシーバスの他のスタイルとはちょっと違う、特殊な魅力がある釣りかもしれません。

「あそこ、美味しそうだな」というところにキャストし、巻いてきたルアーをシーバスが追って来たり、バイトしてくる瞬間が見えることも多い。

近距離戦なので視覚的な楽しさがすごく大きいことも魅力だと思います。

東京湾の穴撃ちシーズンとポイント選び・数もサイズも狙えるフィールド特性

東京湾で穴撃ちが楽しめるシーズンを教えてください。

池上日明

東京湾を前提にすると、穴撃ちは基本的に1年中楽しめます。なかでも釣りやすいのは冬、春先、秋ですね。

真夏は朝だけ楽しめたりはしますが、日中は水温が高すぎて厳しいことが多いですね。

それでも基本的には通年で成立します。温暖化の影響もあると思いますが、近年では冬も十分に楽しめます。

撃っていけばどこかしらで出てきます。

東京湾だけでなく、日本各地の港湾部でも穴撃ちは楽しめる。

出船はどのような形態、利用時間が多いのですか?

池上日明

うちでは1日便でやることは少なくて、半日便、だいたい4時間半から6時間で楽しまれる方が多いですね。移動時間はそれほど長くありません。

6時間便ならほぼみっちり投げ続けられるので、キャスト練習したい人にはおすすめです。
 
どのストラクチャーを撃つかは、その時期、そのタイミングでケースバイケースです。

満潮でギリギリ穴が出る場所もあれば、干潮だと出すぎて釣れないところもあります。

逆に、干潮でも出る穴、魚がついて反応しやすくなる穴もあったりもします。

このあたりは私たちの方から出船時間などを含めて提案させてもらうことが多いですね。

バースの下に口を開ける、いわゆる「穴」のほか、広い意味では壁撃ちも穴撃ちに含めています、と池上さん。

実際に撃っていくスポット、ストラクチャーはどのようなものが多いのですか?

池上日明

代表的なポイントは港湾部の各ストラクチャーです。

実際にルアーを撃っていくスポットとしては、橋脚や人工障害物の脚と脚の間、壁沿いなどが挙げられます。

私自身は壁を撃つのも、ストラクチャー撃ちの中に入ると思っています。

穴撃ちではランカークラスにも出会えるが、40~60cmクラスを主体に数を狙う、というのが基本的なイメージだ。

穴撃ちでキャッチできるシーバスのサイズ感を教えてください。

池上日明

サイズに関しては、コノシロについている魚やビッグベイトで狙う魚のアベレージサイズより少し落ちるイメージはありますが、ランカーが出ないわけではありません。

実際にランカークラスも結構出ます。

数に関しては、いい穴、ストラクチャーにハマるとバコバコ釣れることもあります。

ベイトが溜まっているような、良いスポットを見つけてキャストを決めることができれば、数はかなり釣れる釣りだと思います。

ベイトとスピニングの使い分けが釣果を分ける!穴撃ちのタックル戦略

穴撃ちで使用するタックルについて教えてください。

池上日明

タックルは、ベイトとスピニング、両方を使えます。出来ればぜひ両方用意することをおすすめします。

ベイトタックルが基本になりますが、広い穴を狙うときはスピニングでノーブレーキ気味にキャストした方が、奥まで入れられたり、長い距離を通せたりします。

壁撃ちなどでもスピニングがやりやすいです。

予備を含めるならベイト2本にスピニング1本みたいなセッティングがおすすめです。

ベイトとスピニング、両方が必要と池上さん。

具体的に使用しているロッド、リールを教えてください。

池上日明

ベイトタックルはジャクソンのジェスターJSC-66TL-P+、リールはダイワの21ジリオンSV TW1000XHを使っています。

スプールは軽量なものに替えています。

スプールはレイズスタジオのカスタムシャロースプール、ハンドルはZPIのZELOSマシンカットハンドル102mmに替えています。
 
ベイトロッドは、ロッドティップが軟らかくて、軽いウエイトでもしっかり乗るタイプが向いています。

硬くて高弾性のロッドは使いづらく、あまり向いていません。

中弾性カーボンやグラスっぽい曲がりが特徴のロッドがいいと思います。

使うルアーは11g、12g前後が多いので、そのあたりのルアーウエイトをティップからベリーくらいまでうまく乗せられる、タメが利いてよく曲がるロッドが向いていますね。

軟らかいロッドと回転性能の高いリールが理想。キャスタビリティとキャスト精度を得られるのは適切なタックルがあってこそ。
池上日明

ベイトリールは、軽いルアーを飛ばすのに向いたものがいいです。

ベイトフィネス系のリールだったり、私みたいに肉抜きしたカスタムスプールを入れて、ちょっとした力でもしっかり低弾道で飛んでいくようなものが向いていると思います。

飛距離を出すことより、軽い力で狙ったところに低い弾道でルアーを入れていけることが大事。

ハンドルもある程度の長さがあったほうがファイトが楽です。

短いものではちょっと大変です。必要であればカスタムハンドルを使用することをおすすめします。

スピニングタックルについてはいかがですか?

池上日明

スピニングタックルのロッドはジェスターJSS610M-SP、リールはシマノのヴァンキッシュC3000XGを使用しています。

穴撃ちではスピニングタックルが有効な場面も多い。
池上日明

穴撃ち自体、フルスイングする釣りではないので、スピニングロッドもベイトロッドと同様、ショートモーションでもしっかりルアーにウエイトが乗って、飛ばせるタイプが向いていると思います。

慣れないうちは6.6ftくらいが使いやすいと思います。

私は6.10ftを使っています。慣れてくると7 ftくらいを使う方もいますが、狭い穴に入れるとなると少し難しくなります。

広い穴を撃つような使い方なら、7ftや7.6ftくらいでもいいですが、やはり精度は少し落ちてきます。

いずれのロッドを選ぶにしても、しっかり投げ込めることが前提ですね。
 
リールはハイギアタイプ、もっと言えばXGが向いています。C3000クラスなら、パワーギアよりもXGやHGがおすすめです。

スピードが欲しい状況が多いのでその意味でもXGが使いやすいですね。

【ラインセレクト|ベイト編】 4本組みPEとカスタムスプールにこだわる「池上流」セッティング

ベイトタックルで使用しているラインについて教えてください。ベイトでは4本組みのPEとフロロカーボンリーダーを組み合わせていますよね?

池上日明

ラインはベイトとスピニングで使い分けています。

ラインはすべてバリバス製です。

メインラインはVARIVAS4ウォーターブルーの1.5号を40〜50mくらい巻いています。

リーダーはシーバスショックリーダー[フロロカーボン] 20lb、長さは半ヒロちょっと、だいたい1mくらいセットしています。

穴撃ち用のベイトリールには4本組みがベスト、と池上さん。
池上日明

ベイトで4本組みを使う理由は8本組みが扱いづらいからです。

8本組みはしなやかでコーティングがしっかりしていてツルツルしているので、ラインが水に濡れたときに親指でのサミング調整が難しくなるんです。

滑らせながら調整しているので、ツルツルのラインだと止められないんです。そのまま弾丸みたいに飛んでいってぶつけてしまうこともあります。

穴撃ちでは親指の腹でサミングして微調整しながらスポットにルアーを入れていくので、ラインが滑りすぎるとミスキャストにつながるんですね

微妙にスプールに巻いてあるラインに触れて調整しながら軌道を低くして、そこからまた離す、ということを一瞬でやっているので、その感覚がずれるだけでかなりストレスになります。

VARIVAS4 のように、少し張りやコシがあって、親指で止めたときにピタッと止まるラインの方が8本組みより向いています。

バックラッシュしたときも、張りがあるラインの方がほどきやすいですしね。
 
必要以上に細いラインは使いません。1.5号を基準に場合によっては2号くらいまで使うこともあります。

飛距離はそれほどいらないですし、ラインがストラクチャーと擦れる場面もありますから、太めの方が安心できます。

8本組みに比べて4本組みの方が原糸1本1本が太いので、耐摩耗性も高い。そういう意味でも4本組みが合っています。

価格が安いから使っているのではなく、適材適所で考えると、穴撃ちにはVARIVAS4 が向いていると思っています。

軽量スプール&少なく巻いたPEラインがスムーズなキャスティングを生み出す。

PEラインは40~50mしか巻き込まない、ということですが。

池上日明

40~50mしか巻いていないのは肉抜きしてあるスプールに150m入れてしまうと肉抜きしたスプールを使う意味がなくなり、回転性能が落ちてしまうからです。

使う分だけのラインを巻いてスプールの合計重量を少しでも軽くしたい。そうすれば少しの力で正確なキャストが可能になります。

デフォルトのスプールでラインを、40~50mしか巻かないとサミングする親指とスプールまで距離が空いてしまってやりづらくなってしまいます。

そういった理由もあって超シャロースプールのカスタムスプールに替えています。
 
ベイトフィネス系のベイトリールを使ってもいいですが、だいたい径が30mmとか32mmといった細いスプールになってしまうので、その分巻き上げスピードが落ちてしまいます。

34mmスプールのリールで、超シャロー肉抜きスプールにすることで、キャストフィールは理想的になりますし、巻き上げもルアーがしっかり泳いでくれる、無理のないスピードをキープできて使いやすいと思っています。

アンダーハンド系の軽い力でのキャストがベイトタックルでの基本だ。
池上日明

ベイトタックルを使っての穴撃ちでキャストが上手くいかない人を見ていると、下巻きにプラスして100mとか150mとかのPEを巻いている方が多いです。

穴撃ちではラインは使っても10mがいいところ。

バックラッシュしても巻き量がすくないと直しやすいので、40~50mあれば十分だと思いますよ。

フロロカーボンリーダーを選択している理由は?

池上日明

ベイトタックルで使っているリーダーをフロロカーボンにしているのは、ストラクチャー周りを狙う釣りなので、貝や障害物に擦れることが多いからです。

繊維が硬くて、耐摩耗性の高いフロロカーボンリーダーが適していますね。

ベイトにはフロロカーボン、スピニングにはナイロンと素材を明確に使い分けている。

【ラインセレクト|スピニング編】 トラブルレスを追求したX9ラインとナイロンリーダーの選択

スピニングタックルで使用しているラインについて教えてください。

池上日明

メインラインはシーバスマックスパワーPE X9 1.2号を150m巻いています。

リーダーはシーバスショックリーダー[ナイロン] 20lb。

長いとトラブルが起きやすいので短め、1m弱くらいセットしています。

トラブルレス性能を評価し、スピニング用のメインラインは9本組みを使用。
池上日明

スピニングタックルでシーバスマックスパワーPE X9 1.2号を選んでいる最大の理由は、トラブルが起きづらいからです。

張り、コシが強いラインなので、フルキャストがやりやすく、様々な状況下でトラブルが少ないラインだと感じています。

ボートゲームでは、圧倒的な飛距離よりもトラブルレスの方が重要です。

風でガイドに絡んだり、ハンドルに絡んだりしたときに、しなやかすぎるラインだとほどくのが大変なんですよね。

そういった意味でも、X9のハリやコシの強さはすごくありがたい。

私自身、ライトなボートゲームではシーバスマックスパワーPEX9ばかり使っています。自分の定番ラインのひとつになっていますね。

シーバスマックスパワーPEX9はあらゆるライトキャスティングゲームで池上さんの定番ラインとして定着している。

ナイロンリーダーを使っている理由は?

池上日明

私はスピニングタックルではフロロカーボンリーダーは使いません。耐摩耗性の高いナイロンリーダーを使っています。

スピニングタックルとフロロカーボンリーダーは相性が悪くて、ガイド絡みにつながりやすい、と考えています。

キャスト時、スピニングタックルではテンションが抜けやすく、システム部がガイドに当たった時にスピードが一気に落ち、そのタイミングでガイド絡みなどのトラブルが起きやすいんです。

フルキャストをすると特にトラブルが起きやすい。

ベイトタックルでは少しテンションが掛かった状態でルアーがラインを引っ張りながら出ていくので、まっすぐ抜けやすくガイドに絡むようなトラブルはほぼ起きないんですけどね。

実績ルアーとカラーセレクト:シンキングミノーの優位性と視認性の重要性

池上さんが東京湾ボートシーバスの穴撃ちで使用するルアーを教えてください。

池上日明

穴撃ちではジャクソンのジェスターミノー78S、ブルーブルーのクミホンディープ75S、ジョルティの15g、22gを使っています。

スナップはジャクソンの定番スナップ、トップガイドに入らないようLサイズを使っています。

固定重心、移動重心のシンキングミノー、さらにジグヘッド&ソフトルアー。シンプルだが完成されたルアーセレクト。
池上日明

ルアーのサイズ感としては、だいたい8cm前後、7〜9cmくらいがいいと思います。

港湾部に入ってくるイワシのサイズがだいたい7cmちょっとが多いので、そのあたりに合わせています。

タイプとしてはロングリップのシンキングミノーが基本です。

フローティングではなくシンキングを使うのは、レンジを刻みやすいことと、水にしっかり噛ませやすいからです。

フローティングだと着水してすぐに巻いたときにアクションエラーが出やすいのですが、シンキングなら沈んだ状態からスタートするのでエラーが起こりにくい。

止めて食わせる、という釣りではないので、その意味でもシンキングが合っています。
 
穴撃ちで一番おすすめなのはジェスターミノーみたいな固定重心タイプです。

動き出しから安定するので立ち上がりが速く、すごく使いやすいです。

ただ、スピニングタックルで壁撃ちするときなどは、固定重心だとキャスト時にクルクル回ったり、着水したときに姿勢が崩れたりすることがあります。

そうしたときはクミホンディープみたいな移動重心タイプの方がキャストは決まります。

スピニングタックルではラインのテンションがフリーな状態で投げるので、しっかりウエイトが後ろに乗った状態で飛んでいく移動重心の方が向いているんですよね。

いずれにしてもバイトが多いのは、潜っているときより、潜ってから浮き上がってくる軌道になるタイミングです。

緩いU字の軌道を描いて上がってくるときに食ってくることが多いですね。
 
ジョルティみたいなジグヘッド&ソフトルアーは、橋脚のボトム近くや、中層より下にいる魚にしっかりルアーを見せたいときに使います。

ミノーでは見せきれないときや、上の潮が濁っていたり、悪い潮があるときに潜らせたいけれど、ミノーの潜行深度では足りないときなどに、穴の中やスリットに合わせ、沈めて使うことで釣果を上げやすくなります。

鉄板バイブレーションを使う手もありですが、単純にソフトルアーの方が食いやすいときもあるので必ず用意しています。

魚目線より、アングラー目線を重視し、目立つカラーを好んでいる池上さん。
池上日明

ルアーカラーに関しては、私自身は見やすい色が好きで、白とかピンクをよく使います。

食わせるための色というより、人間側が把握しやすい色が使いやすいんです。

暗くて、光量が落ちている穴の奥では、自分のルアーがどこにあるのか、どこを泳いでいるのかが見えないとストレスになるんです。

背中やボディーが見やすいピンクチャートや白系だと、ルアーがどこを通っているのかが分かるので、ロッドワークで柱際を通しやすいですしね。

真っ直ぐ泳いでいない、ということも分かりやすいので、チューニングのきっかけもつかみやすいです。

キャストがすべて!ピンを射抜くコツと魚のスイッチを入れる極意とは

穴撃ちを楽しむにあたって、実釣面でのアドバイスがあればいただけますか?

池上日明

まず何より大切なのがキャスティングですね。キャスティングに関してはタックルセレクトが非常に重要です。

ルアーウエイトを乗せやすいロッドを使うこと、これが第一です。

そして穴撃ちに適した、できれば専用仕様に仕上げたベイトリールを使うことです。

私は穴撃ち用のベイトリールに関しては、遠心力ブレーキよりマグネットブレーキの方がキャストが決まると思っています。

遠心力ブレーキだと、キャスト時の伸びが邪魔になるときがあるんです。キャストムラも出やすい。

マグネットブレーキの、ちょっと引っ張った感触で、安定感が高いブレーキの掛かり方のほうが、キャストはバシバシ決まると思います。

キャストが決まれば釣れることも多い。それほどキャストは重要だ。
池上日明

それから右、左、真ん中と、いろんな角度でキャストできるようにしておくことも大事です。

同じ穴であっても通すコースが違えば、魚の反応は変わってきます。

潮に頭を向けている個体が多いとは思うんですけど、それだけでなくストラクチャーの影で異なる方向を向いている魚がいたりとさまざまです。

だから、ひとつのコースだけではなく、斜めから通してみたり、反対側から入れてみたり、いろいろな角度でやった方がルアーへの反応も変わってバイトに結びつくと思います。

この釣りはあまりスローなテンポの釣りではありません。

アングラーができることといえば、いいところに入れて巻くこと、引いてくる角度を変えることです。

ルアーのカラーを変えるより、引いてくる角度を変える方が大事だと思います。
 
また、穴撃ちとは言ってますが、穴の真ん中に入れるよりも、穴の脇を通した方がいいことは覚えておきたいですね。

これもすごく大事です。

魚は穴そのものについているというより、穴の中にあるストラクチャーについているんです。

なので、穴の中に入れればいいという考え方ではなくて、たとえば、支えている柱の脇をルアーが通るようにした方が圧倒的にバイトは増えます。

ストラクチャーのどこにシーバスがいるのかを想定し、ピンポイントで落としていくことが大切だ。
池上日明

魚は、ベイトを何かに追い込んで食べる習性があります。

カツオやマグロなら水面に追い上げて食いますし、シーバスなら柱と自分の間に入ったものにバイトする、というイメージです。

何もないところをずっと追いかけて食っているわけではなくて、何かに追い込んで、逃げられないタイミングで食う。

そういうフィッシュイーターの本能があるので、なるべく柱に寄せて通すことが大切です。

穴の真ん中を何も考えずに通すのではなくて、右を通すのか左を通すのかを意識して、ロッドを右にしたり左にしたりしてコースを作り、ルアーを通していく。この意識は大切です。
 
ただ、釣り座によって通しやすい角度は変わります。人数が乗っている時は角度を選ぶことが難しい場合もあります。

だから、いろいろな角度に対応できるキャスト法をマスターしておきたいですね。

基本のキャストは、フリップやアンダーハンド系です。

オーバーヘッドで振りかぶることはほとんどなくて、ショートモーションの逆フリップ!みたいなイメージのキャストが中心になります。

ティップからベリーだけを回してキャストするような感じです。

だからこそ、あまり硬いロッドではなくて、軟らかくてグラスっぽい、「ぺにょっ」としたロッドの方がやりやすいんです。

慣れていない人は練習してもらった方がいいですし、うちに来てもらえば一緒に釣りをしながらアドバイスもできますよ。
 
繰り返しますが、穴撃ちは、キャストでほぼ決まります。

もちろん、使うミノーやワームも大事なんですけど、キャストが決まらないと話になりません。

また、そのキャストがチャンスのあるキャストだったのか、チャンスのないキャストだったのかを見極めることも大事です。

よく見かけるのが、全然いいところに入っていないのに、一生懸命最後まで巻いてしまうことです。

ミスキャストだと判断できるなら、早めにエラーとして処理して、次のいいキャストにつなげた方がいい。

その方がヒットの確率がアップします。

ただ巻きが基本であり、王道だ。

着水後のリトリーブについてはいかがですか?

池上日明

基本は、ただ巻きで大丈夫です。あまりにも追ってきて見切られるようだったら、ジャークを入れるのもありです。

ただ、いきなりポーズやストップを多用するよりは、まずは巻いてくることをおすすめします。

魚がいるのが見えた時、追ってきたけど反転された、というときに、食わせのアクションとしてジャークを使うのはありですが、基本は巻くだけで十分だと思います。
 
近年、以前の穴撃ちと少し変わったかな、と思うのが、同じ穴をかなりしつこく撃つようになったことです。

私的には「ライブスコープ」が登場してから、しつこく撃つこともやるようになりました。

シーバスの反応がかなり明確に分かるようになりましたからね。

たとえば、シーバスがルアーの下についてくるだけのことがあるんです。

ついてくる距離が最初は10cmくらいで、それがだんだん20cm、30cmと追うようになってきて、最後はイライラして興奮して一気に食う、という感じになることがあるんです。
 
私はこのパターンを「チャージ」って呼んでいます。

だから、すぐに諦めないでシーバスのスイッチが入るまで、ちょっと投げ続けてください、とお伝えすることがあると思います。

10投目で来ることもありますし、魚がいそうだな、水色がいいな、ライブスコープにも反応が出ているな、というときは、20投くらいしてから急に食ってくることもあります。

アンリミテッドのボートには最新の機器が全部入っているので、今まではなんとなくだったことが、かなり明確に見えるようになりました。

これはとても強力な武器になっていると思います。
 
やる気のある魚だけを拾っていくのではなくて、魚がいる場所で、やる気のスイッチを入れる釣りもできる、ということです。

せっかちなタイプの船長はどんどん移動しますが、最近はチェイスが1回あったら、しばらく投げてみる、という釣り方が定番になってきていると思います。

しかも、1人で投げるより2人、3人で投げている方が、バイトが出やすかったりもします。

1人に食うと、他の魚も食いやすかったりするので、そういう意味でも、同じ場所を意識してやる価値はあると思っています。

最近は他の船長さんたちも結構やっていると思いますよ。

至近距離での、元気なシーバスを相手にしたやり取りは、相応の経験が求められる。
池上日明

バイトがあったら、ロッドをあおってアワせる必要はありません。巻き合わせで十分です。

PEライン自体、伸びが少ないので、巻くだけでサクッと刺さります。

ランディングするまでに気をつけることとしては、焦らないことが重要です。

軟らかいロッドを使っていれば焦る必要はありません。PEラインと軟らかいロッドの相性は悪くありません。

近距離戦なので、どうしても一気に巻いてきたくなるんですけど、魚は近い距離で掛けるので結構元気なんです。

足元で一気に突っ込まれたときに、指でスプールを押さえてしまったり、ドラグが強すぎたりして、バレてしまうパターンがよくあります。

フックも細いですし、使っているタックルもそこまで強いものではありません。

しかも近距離で食わせるので、しっかりシーバスをいなしながら、完全に勝負がついてからランディングする方がいいですね。
 
フックも、皮一枚、身一枚とか、ほんのちょっとの掛かり方になっていることもあります。

だから、なるべくシーバスを跳ねさせないことも大事です。

遠くで掛けた時はしょうがないですけど、近距離の場合はロッドを海中に突っ込んで、ギリギリのところでいなしてあげれば、何とかなることも多いですよ。

東京湾ボートシーバス 穴撃ち用 池上日明さんタックルデータ

本記事で使用した池上日明さんのタックルデータをご紹介。

ベイトタックル

タックル詳細
ロッドジャクソン/
ジェスターJSC-66TL-P+
リールダイワ/
21ジリオンSV TW1000XH (スプールはレイズスタジオ/カスタムシャロースプール、ハンドルはZPI/ZELOSマシンカットハンドル102mmにチェンジ)
メインライン【バリバス】
VARIVAS4ウォーターブルー1.5号 40〜50m
ショックリーダー【バリバス】
シーバスショックリーダー[フロロカーボン] 20lb 約1m
ルアーブルーブルー/
クミホンディープ 75S、ジョルティ
ジャクソン/
ジェスターミノー78S

スピニングタックル

タックル詳細
ロッドジャクソン/
ジェスターJSS610M-SP
リールシマノ/
ヴァンキッシュC3000XG
メインライン【バリバス】
シーバスマックスパワーPE X9 1.2号 150m
ショックリーダー【バリバス】
シーバスショックリーダー[ナイロン] 20lb 1m弱
ルアーブルーブルー/
クミホンディープ 75S、ジョルティ
ジャクソン/
ジェスターミノー78S

取材協力

撮影協力

東京湾 東神奈川 アンリミテッド

東京湾と相模湾の両方でガイド船を展開。4隻体制で、東京湾に2隻、相模湾に2隻を配備。東京湾ではシーバス、サワラを中心に多彩なターゲットに対応。相模湾ではライトジギングやロックフィッシュ、夏はシイラ狙いにも出船。チャーターがメインだが、乗り合いも不定期で出船。

アンリミテッドでは経験豊富なガイドが最新鋭の装備を駆使し、最先端の穴撃ちゲームを楽しませてくれる。
SHARE
  • URLをコピーしました!

// WRITER この記事を書いた人

VARIVAS製品の情報や実釣レビューを発信中。皆様に釣りをもっと楽しんでいただけるような情報をお届けしていきます。