
伊藤雄大 Special Voice

エギングにおけるラインの重要性!
フワァ~と着底するエギは、プラグやメタルジグのように、ストンと落ちるタイプのルアーよりも着底がわかりにくい。伊藤雄大さん(以下、雄大さん)はそんなエギングの感覚を『居合切り』のようだ、と表現している。イカが一瞬エギにパンチをした! エギを抱いたけどすぐに離した! などの情報を、自らの感覚とコミットさせながら釣果へと繋げていく。
「つまりエギングは感覚が重要です。わずかな違和感を見逃さない集中力が大切。感覚を研ぎ澄ましてイメージ通りにキャッチできたときに、なぜか頭の中に居合切りのイメージが浮かびます。居合切りはやったことはないですけど(笑)」。
わずかな違和感を研ぎ澄ました感覚で察知して、具体的な情報へと変換する。そうした一連の作業を行うときに、最も重要なカギを握るのがラインだと雄大さんは確信している。
海中で起きている事柄のすべては、ラインを通してアングラーへと伝わる。雄大さんにとってエギングのラインは、糸電話における『糸』のように、多くの情報を伝達してくれる大切な相棒なのだ。だからこそ妥協は許されない。

伊藤雄大が求める
エギングラインの3つの条件
雄大さんがエギングラインに求める絶対的な条件は3つ。『1.飛距離』『2.なめらかさ&滑りの良さ』『3.均一の太さ』。
飛距離を武器にして、竿抜けポイントを攻略することができれば、ダイレクトに釣果に結びつく。「ですが自分が飛距離を重視する理由はもうひとつあります。飛距離が出るラインを使用すると、必然的にキャスト精度も上がります。軽く投げるだけで飛距離が出るラインであれば、アキュラシーも向上する。飛ぶポテンシャルがあるモノを加減するのは容易ですが、その逆は簡単ではありません」。
そして「なめらかさ&滑りの良さ」「均一の太さ」は、飛距離が出るラインの条件でもあるが、エギングにおける重要課題である、フォール中の感度にも密接に関係している。
「フルキャスト後のフォール中に、リールスプールから、ラインを出しながらエギをコントロールするのですが、そのときにラインの太さが、わずかでも不均一だと、スプールからラインがほどけていく感覚に濁りが生じます。感覚の中に不要な雑味が混じってしまい、釣りの邪魔になります。そこはかなり重要だと実感しています。エギングはファーストフォールでのヒットが多いゲーム。シャクッテ…シャクッテ…最後に乗るというよりは、フルキャスト直後にキレイに落として、イメージ通りに潮に乗せて一発目のシャクリでズドンと乗せる! そんなパターンが多いです。何度もチャンスがある訳ではありません。だからこそファーストフォールの集中力は非常に重要。その集中力を助けてくれるラインと、邪魔されてしまうラインでは、釣果に雲泥の差が生じてしまいます」。

伊藤雄大の
エギングラインは一択
エギングラインに関して、かなりシビアな「視点」を持っている雄大さんが愛用しているラインは『アバニ エギング マックスパワーPE X8』。8本よりのソルト用PEラインは多数発売されているが、雄大さんはエギングを行うときには、アバニ エギング マックスパワーPE X8しか使用しない。それには明確な理由がある。
「編み込みの密度がケタ外れに細かいです。ここまで緻密な8本よりのPEを、自分は他に知りません。さらにスーパーフッ素のコーティングが施されているため、ライン表面のキメの細かさがダントツです。なめらかで滑りがいいので、繊細なエギングゲームでは欠かせない存在です。またPEラインは製造過程において、太さにムラが出てしまうことがあるのですが、アバニ エギング マックスパワーPE X8を使っていて、太さのムラを感じたことは一度もありません」。
なめらかさ&滑りの良さ&均一の太さは、ノットの組みやすさにも一役買っている。
「自分はリーダーシステムを組むときに、FGノットを採用することが多いのですが、リーダーを巻き込んで締め付けるときの感覚が均一で、結び目の端から端までが均等に締まっていく感じが、気持ち良くて大好きです(笑)」。
0.6号、0.8号、1号の3タイプが発売されているアバニ エギング マックスパワーPE X8だが、雄大さんは0.6号と0.8号の使用頻度が高い。
「号数はフィールドの水深によって使い分けています。遠浅のポイントではフォール速度を遅くするために0.8号をチョイス。この場合リーダーはフロロカーボン2.5号。一方、足元から水深があるポイントでは、水切り力重視で0.6号をチョイス。この場合リーダーはフロロカーボン2号にしています。1号はサイトで春の巨大イカを狙うときや、フィールドが藻場のときに使用しますが、操作性重視の自分のスタイルだと、メインは0.6号と0.8号です。強度が滅法強いので、0.6号と0.8号でも不安を感じたことはありません」。