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渓流 山本 秀

野薔薇咲く利根川~利根サクラマス

大型連休が終わり、いよいよ利根川のサクラマスのシーズンとなりました。連日、朝夕と釣り人が絶えない利根川。毎日、水位と月齢を確認して、満月の前後や水位の変動が、週1日の休みに当たらないか!?と期待して日々を過ごし、今週も利根川で竿を出してきました。

水位は増水気味で、月齢は自分の経験から考えると…良いかも!?

遡上魚の行動を「鮎の遡上」論文で知識として、利根川河口から前橋市まで約200km、下流の釣果情報、鮎を追い掛けて遡上するので鮎の情報、と色々を照らし合わせ場所を割り出しての釣行です。

利根川前橋地区のサクラマスは40~50cm前後が多く、稀に60cmクラスが出ることもあり、今回の狙いは50cmオーバーです。水量が多く流れが強く、60cmを超える虹鱒や80cmクラスの鯉等も釣れますから、今回は思いきって、いつもよりワンランク上の仕掛けで挑みました。狙いはサクラマスですが、これだけ水が多いと何が釣れても楽しい釣りになります。

本命ポイントに行くと、1人先行者が入っていました。お辞儀をして下流側に入れさせてもらい、一振り目。いきなりアタリがきましたがハリが外れ、その勢いで根掛かりしてしまいました。焦らず一息ついてから餌を付け替えて振り込みます。

先週はニセアカシアの香りが漂っていましたが、河川敷のそこかしこで野薔薇の白い花が咲き乱れて、良い香りが風に乗ってひろがっています。

徐々に下流に移動しながら、20分程で目印に違和感が…。直ぐに軽いアタリが出ますが咥えません。餌を付け替えて同じ流れに流し、送り込む直前で突然大型のアタリが!

アワセを入れると流芯に突っ込んで行きます。水深2m以上の芯の流れの際で掛かったので竿が一気に曲がります。魚は下流から反転して上流に。上流を大きく回り素早く下流に突っ込みます、徐々に岸際に誘導してタモに入れました。川鵜に突かれた傷が痛々しい魚体ですが利根川のサクラマスです。

実はレポートを書くのをやめようと思ったのですが、この傷だらけの利根サクラマスの「力強さ、命の尊さ」を伝えたいのでレポートにしました。



又寸45cm 全長46cm

約200kmを泳ぎ、途中で天敵に襲われ、傷を負いながら遡上してきた利根サクラマス。生命力が掌に伝わり「本当によく来たね!」と思う気持ちでした。ダメージを最小限にと思い、写真を少しだけ撮り、子孫がまた利根川を遡上して来るようにと直ぐにリリースしました。素晴らしい魚です。

その後、お昼まで竿を振り、35cm程の虹鱒を追加して本日は終わりにしました。

今日のサクラマスを手にして命の尊さを改めて痛感した次第です。


[ 利根川の仕掛け]
竿:  SHIMANO Super Game Monster Special ZT HHH83-90
道糸: VARIVAS プロステージ 本流 エクストリーム[フロロカーボン]2号 9m
ハリス:VARIVAS プロステージ 本流 エクストリーム[フロロカーボン]1.5号 35cm
目印: VARIVAS みえる目印 オレンジ×1、グリーン×2
オモリ:割りビシ特大
    ※シリコンチューブでラインをガード。(利根川)
    ※道糸とハリスの間にサルカンを使用。結びは共にクリンチノット。
ハリ: VARIVAS パワーサーモン 5号(利根川)
餌:  ミミズ太3匹(1匹は通し、もう2匹はチョン掛け)

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。