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船 宇田川亘

幽霊に翻弄された1日

凶暴な顔つきの割に神経質で、エサを一気に食わず弱らせるように少しずつ食う。
普段は頭を上にして立ち泳ぎをして、移動時には体を横にして猛スピード泳いでポイントから一晩で消えてしまう。こんな幽霊のような魚、タチウオが深場に落ちて群れが固まり安定して釣れています。そこで11月2日に千葉県富津港の浜新丸からドラゴン級を求めて釣行しました。
 集合は早朝の6時。1時間前に駐車場に到着し、乗船札を取ります。今回は7番。
浜新丸では1番の人から好きな席に座るシステム。本日の釣り人は8名なので・・・。
 出船の6時半前に全員が乗船したので、船は少し早く港を離れて現在のポイントである観音崎へ向かいます。航程は約20分。この日は曇り空で肌寒く、少し前までの猛暑がうそのよう。私の釣り座は残っていた右舷のミヨシ。オマツリのストレスも少なく釣りやすく、私の好きな釣り座です。
 この日のタックルは現在主流のライトタックル。小型電動リールに道糸はPE2号以下をセット。私はVARIVAS LT船 マックスパワー 1.5号 150mを使用。マックスパワーは8本撚りで摩擦抵抗を大幅に軽減して切れにくいので安心して使え、5m・1m毎のマーキングもされて正確なタナを攻められます。オモリは前日潮が速かったので80号を使用。潮が緩いときは60号も使います。
 前日の釣果は75~100cmが7~13本、アタリは前半から中盤に多くありエサ盗りやバラシもあったとのこと。5本指級の大型も上がり期待は十分です。
 ポイントに到着すると船長から「水深は80mです。底から20mほど探ってください」と投入合図。ワームフック2/0のハリに船宿支給のコノシロの切り身を縫い刺しにして投入。
エサは真っ直ぐになるように装餌します。クルクル回ったり、エサが団子になったりするとタチウオは全く食いません。
 船長の指示の通り、底から20m上まで50cm刻みに誘ったり、誘い上げのスピードを変えたりとタチウオを誘いますが、竿先には全く変化なし。1流し2流しと船中で中りは無く今日は・・・・と一抹の不安が。それでも右舷大ドモの釣り人が3流し目で中りをキャッチ。タナは底から6mとのこと。上がったのは80cmオーバーで羨ましい。
 全員が同じタナを狙うと左舷ミヨシの釣り人も90cmの良型を釣り上げ、船中で中りは続きます。私にも底から4mから誘い始めると7mで「コツン」と中り。ゆっくりと誘いを繰り返してもその後の追いはなく、仕掛けを上げてみるとエサがスパッと噛み切られています。次の投入では「モソモソ」で終わり。今度は持参のサバエサに噛みついたあとが!
 各港のタチウオ狙いの船が集結して狙い始めますが、時々忘れたころに船団で釣れ上がる状態。タチウオは食い渋り、当日も速い潮に苦戦しました。
 私の1本目は開始から約2時間後で、底から12mで「コツコツ」とアタリ、ゆっくりと誘い続けると3m追いかけて食い込んでました。電動で巻き上げると巻き上げ途中で「ギューンギューン」と引き込み気分爽快。水面には鋭い犬歯をむき出しにした90cm級が顔をだし一瞬ビックリ!
ところがここからが大変でした。潮が変わってアタリは増えたのですが、小型が多くなりエサの端が噛み切られるだけで上手くハリに掛けられない状態にイライラ。アタリがあってもハリに掛けられない。これがタチウオ釣りの難しさであって楽しさなのですが!
 それでもタイミングを掴んだ右舷大ドモの釣り人は良型混じりでポツポツと釣り上げています。
 結局12時半の竿納時までに何とか4本をゲット。竿頭はやはり右舷の大ドモの釣り人で10本。船中では70~100cmが0~10本。平均釣果は4~5本とタチウオに翻弄された一日でした。
 東京湾観音崎のタチウオはシーズン真っ盛り。難敵タチウオを退治に行きませんか?





[当日のタックル]
竿  :ダイワ リーディング73 MH-200
リール:シマノ フォースマスター400
道糸 :VARIVAS LT船マックス 1.5号 150m
ハリス:VARIVAS 船ハリス 6~8号 1.8m
ハリ :ヤマシタ ワームフック 2/0
天秤 :チドリ天秤
オモリ:80号

「船 宿」
内房 富津港 浜新丸
0439-87-4967

 

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廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。