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船 南村 健治

和歌山県加太湾・・・苦手な疑似餌マダイ!?

和歌山県加太湾でのマダイ釣りは高道具という独特の仕掛けを使う。全長が10mほどの胴突き仕掛け。枝バリの数は5~6本。枝の長さは70センチくらいだが上に行くほどハリスが長くなり間隔も広くなっている。胴突きは縦の釣りなので間隔を開けることによってよりタナが広く探れる。エサはこの季節だと写真のような小さな白い三角のビニール片をハリにチョン掛け。


釣り方はオモリが底に着いたら一定のスピードでリールを巻く。そして、アタリが出ても合わせずにそのまま巻き続けているとタイが反転して、ハリ掛かりする。

簡単と云えばそうだけれど、これがなかなかムツカシイ。例えばリールを巻く速度。速いほうがいいのか、ゆっくりがいいのか。巻き上げる距離はどれくらいか。マダイの活性が高ければ一気に喰い込むが低ければ異変を感じてエサ(ビニール片)を離してしまう。と、なると竿の選び方も先調子なのか胴調子なのか、、、、、、、、、曰く、通い詰めてこその疑似餌マダイ攻略となる。

GW前の4月24日。久しぶりに、、、(ということはこの釣りは通い詰めていない。あまりにも習得することが多くて、つい遠のいてしまう。はっきり言って苦手)、、、釣り仲間の誘いがあって出かけることにした。加太の港に着いたのが午前4時。この日の船は山田丸。仲間とはいえ厳正に船割り抽選。この釣りは先に挙げた諸々の「技」も必要だけれど、釣り座による潮当たりも釣果を大きく左右する。ボクは左舷トモ。メッチャ不利ですやん。

リールには「アバニ ジギング10×10 マックスパワー PE」の2号。竿は「シーステージ LTヒラメ 220 7:3」この釣りに使うにはもう少し胴が軟らかいほうがいいけれど、竿のトップの柔軟性を重視し。胴の張りにはドラグをかなり緩めることで対応できる、、、、、、はず。

1投目。オモリが底に着いてリーリング開始。水深は40mくらい。ポイントには大船団が出来ている。隣のベテランはかなりの速や巻き。ならば、ボクも速や巻き。巻き上げの距離はハンドルを20回ほど巻いている。ということは、ボクも20回。完全に他人の技盗み。と、10回ほど巻いたところで、コツコツッとアタリ。心臓がアタリに合わせて、ドキドキッと脈打つ。しかし、それっきり。同じようにしているつもりでも、どこかが違うのだろう。

オモリを底に落とし直して、10回ほど巻く。またもやコツコツッ。心臓がドキドキッ。そのまま巻き続けると、ゴツゴツッ、ガツンッ。竿先が完全に持ち込まれ、ハリ掛かり。ハリスは4号。ドラグを滑らせながらゆっくりと巻き上げ。船長がタモで掬って「おうっ、ええ型やのう~」。計ってみると53センチ。

結果的にこれが船中の最長寸。しかし、ミヨシの方ではすでに2~3匹上がっている。

船が幾度も潮上りをして、リールを10回ほど巻いたところで、再びゴツゴツッ。かなりの強いアタリが出て、こいつはデカそう。そのまま5mほど巻いたところで、ゴツン、ガツン、フッと竿先の反応が消えた。ハリに掛かるタイと掛からないタイ。偶然なのか他に方法があるのか。巻き続けるだけなのか、アタリがでたら速度を速めるのか、ゆっくり巻きに変えるのか、、、、、、、、、。

がら空きの抽斗を探りながら、この日の釣果は53センチを頭に30~45センチを4匹。アタリ外れ、巻き外れが5~6回。トップ釣果は両ミヨシの2人で11匹と9匹。かなりの差が出たけれど、苦手な疑似餌マダイとしては上出来でありました。

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