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鮎 武田 久美

三重県度会町 宮川下流

良型アユがたくさん掛かっているとの情報が7月半ばに入った。しかもそれ以前から好調らしく、かなり良い思いをしている釣人がいるらしい。夫の武田英敏と度会町を流れる宮川下流(宮川漁協管内)へ釣行した。好釣果時より渇水となり釣りづらくなっているとはいえ、天然アユの迫力ある引きを堪能した。

例年は地元の宮川上流の網入れが始まる頃から、下流に通い続けていたが、ここ近年早いうちから掛かり出している。しかも比較的釣人が少なく、見渡す限り自分のポイントという時も多い穴場的存在である。
当日は自宅近くの道の駅でランチ。のんびりと出発し、大紀町野添の三重県内水面漁連でオトリアユを購入。居合わせた方と話しが盛り上がり川に到着したのは13時。藤ヶ瀬地内に入川。見るとやはり跳ねているアユが良型。13時半釣り開始。夫とともに並んで瀬に入った。

絶好調期に比べると50cm程渇水になっているらしい。オトリアユは元気で引き舟から出てしまいそうな程。開始して30分全く反応がなかったが、オトリアユが突然勢いよく泳ぎだし上流めがけて加速し、その瞬間ドンと感触が伝わる。同時に下流に一気に引っ張られ、良型なのがわかる。夫から「無理するな。流れの緩いとこで勝負。」と。無事タモに納まったのは22cmはある体高のすばらしいアユ。

背びれも長くまさしく美形。ピカピカの石まわりを泳がすと天然の小型が掛かってしまう。少しずらせてしっかり止めるとすぐ答えがでた。掛かったと同時に先程よりすごいパワー。もう少しで水面からオトリアユが出ると思ったら身切れ。夫に「バラシた。」と叫ぶと夫も良型が掛かっている。キャッチした後、「これはすごいわ。でも深いところは胸まであるから、気をつけるように。」と。ヌルヌルのまっ黄色の天然オトリアユは深い瀬をものともせず上に上る。一瞬サオが軽くなり、再びドカンときた。今度こそと思うがまた身切れ。良型すぎてハリが合わない。TYPE-2の6.5号の4本から7号に変更。夫は2匹追加している。私も30分かけて、2匹追加。


15時前となり夫は1km程上流を見に行くと言い、私は残ることにした。16時過ぎ右岸側のヘチでかなりのアユが跳ねだした。つけていたオモリをはずし、ヘチを狙うことにした。
体力のあるオトリはきつい瀬を横切りヘチの流れの緩いポイントにうまく泳いでくれた。そこから7連チャン。良型のアユに引っ張られ苦戦するも楽しさマックス。「やっほう。」と騒ぐが、200m以上上流にいる網入れの方(ここのポイントは200m上流まで友釣り専用区)と1km程上流まで歩き姿が見えなくなった夫だけ。なんて贅沢な釣り。
夫から電話があり、状況を報告すると、夫のポイントはさらに水が少なく、型が小さく釣りづらいらしく戻ってくるとのこと。その間も、アユが掛かるが、衝撃でハリハリスが切れたり、痛恨のドンブリやらで、入れ掛かりにはならいが、徐々に増えていく引き舟のアユに思わずにんまり。17時から、夫と並んで瀬を狙う。夕方になり、アユに活性が出てきたようで、あちらこちらでアユが跳ねだした。夫と二人で掛かるたびに大騒ぎ。まだまだ釣りをしたかったが18時となり、納竿することにした。
本日は、13時半から18時までの釣り。型は18~22.5cmまで、夫16匹私19匹だった。(12センチ程のアユは放流)天然アユならではの強烈な引きとアユの美形さに、大満足の楽しい日となった。ここ、宮川下流は今からがもっとも楽しくなる。雨不足のため、アユが深いところに入ってしまっているようだが、一雨後が楽しみ。瀬でさらに良型となったアユがパワー全開で待っていること間違いなしだと思う。
私の大先輩であこがれの岐阜の鷲見夏生テスターは、私が全く瀬で釣りをしなかったころ、「久美ちゃん、正月は書きぞめで、(瀬に入る)と書くとええぞ~。」と言ってくれた。今は瀬釣りのあのアタリ、スリリングなやり取りの虜に。そして今シーズンの新製品、クアトロエディション90を5月17日の初釣りから使用しているが、私の瀬釣をさらに助けてくれるウエポンで今回の良型天然アユでも余裕の取り込みができる。
今年は早い時期から良型が掛かっているこの宮川下流へみなさんも一度出掛けてみてください。
最後に、楽しいシーズンである反面、悲しい水難事故の記事を目にします。無事自宅に到着することが何よりも最高のお土産です。みなさんどうか安全第一を。

☆遊魚漁   年券5,000円  日券2,000円
☆問い合せ  内水面漁連 ☎0598-83-2293
       宮川漁協  ☎0596-39-1500

[使用タックル]
ロッド:   レクシード ヴォルティス クアトロエディション 90
天井糸:   エクセラ鮎 エステル 0.6号
水中糸:   ハイブリッドメタマックス 0.06号
上ツケ糸:  エクセラ鮎 ツケ糸 フロロ 0.4号
下ツケ糸:  エクセラ鮎 ツケ糸 フロロ 0.3号
ハナカン:  エクセラ鮎 ナチュラルハナカン 6mm
中ハリス:  エクセラ鮎 鼻カン回り糸 フロロ 0.8号
ハリハリス: カットハリス フロロ ハード 1.0号・1.2号
サカ鈎:   完成ウエーブサカサ1号
錨:     アステア TYPE-2 6.5号・7号 4本錨
 

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。