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フライ 吉田 俊彦

パワートレイル釣行記 -大尻沼編-

それまで渇水で水不足が心配されていたことが嘘のように、8月に入ってからは台風や低気圧が列島各地を直撃して河川は大増水、関東も例外ではありません。そんな中で、今回のテストフィールドである群馬県大尻沼はむしろ例年以上にトラウトのコンディションが抜群。そこで、発売以来そのスムーズなアクションが生む実用性と美しい仕上げで高評価を得ている4ピースグラファイトロッド「パワートレイルシリーズ」を使ったフライフィッシングの釣果写真レポートをお届けします。

この大尻沼の魅力はC&Rレギュレーションだから実現できたワイルドなトラウトたちに出会える確率が高いことです。もちろんそのファイトは抜群。

私はドライ用にパワートレイルの5番。ウェット用には8番にシンクレートを変えてショートヘッドのシンキングラインシステムを使用しています。


写真は水面直下ストリーマーに出た60cm

また、大尻沼の攻略法について、詳しくは9月21日発売の地球丸刊「フライロッダーズ秋号」で丸沼・大尻沼を例にボートからのアプローチ方法を私が解説しています。是非あわせてご覧ください。

確実なターンオーバーと静かなプレゼンテーション
これは一般論ですがC&Rの釣り場はシーズンが進むにつれてトラウトが賢くなってきます。大尻沼のトラウトたちも例外ではなく、かなり利口になっていてフライを見て帰ってしまうこともしばしば。しかし、トラウトのアベレージが軽く40オーバーの大尻沼ではむやみにティペットを細くできません。リトリーブの釣りなら4Xまで、ドライでも6Xよりも細くすることはお勧めできません。


ドライでの釣果 46cm

このトレイルシリーズは、精度の高いスピゴットフェルールが節のように働き、大き目のテレストリアルパターンも確実にターンオーバーさせることができます。静寂を破るポトンという着水音でフライをプレゼンテーションするのがカギ。スレたトラウトたちも思わず音響反射食いをしてしまいます。大尻沼のような透明度の高い湖ではフライにある程度の重さと大きさがあることがトラウト達の捕食スイッチを押す要因のように思えてなりません。

ちなみに、C&Rの大尻沼はバーブレスフックの使用がレギュレーションです。パワートレイルは美しいベンディングカーブを描くことでファイト中に一定のテンションを保ち、特にバーブレスフックの使用時には釣り人の強い味方になってくれます。

こちらの魚はコルクボディビートル(下記のフライレシピ参照)に出た50cmオーバーのトラウト。2510WBが上顎を捉えています。このバーブレスフック、まずバレません。あなたも湖用メインロッドとして4ピース・パワートレイルシリーズと、大物用バーブレスフック2510WBのコンビで自己記録に挑戦してみてはいかがでしょうか。
 
※これから秋の丸沼・大尻沼に釣行を考えている方へ。
丸沼環湖荘スタッフの宇津さんのブログ「丸沼釣り日記」がとても参考になります。是非ご覧ください。

WBコルクボディ・ビートル

フック :VARIVAS 2510WB #12
ハックル:グリズリーズ
ウイング:マラードダック
ボディ :コルク
リブ  :ナイロン5X

[パターン解説]
ターゲットは50cmオーバー。コルクのボディにスリットを切り太軸のフックを挟むように接着剤で止め、補強にボディをナイロン5Xでリビングする。使用フックは2510WB。


もともと北海道のメーターオーバーのイトウを念頭に開発されたストリーマーフック。だから#12でも頑丈で超大物にも安心して対応できる。しかもウェーブバーブレスで上顎を鋭く捉えバレない。現在最強のバーブレスフックだ。
(フックデザイン・吉田俊彦)

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。