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トラウト 岡部 功一

【ネイティブ】黒部川支流の黒薙川北又谷

北又谷は黒部川支流の黒薙川にあって、黒部川水系では柳又谷と並んで名渓と言われている谷だ。しかし、入渓するためのアプローチが長く、たどり着くまでに一苦労する場所でもある。今回は小川温泉からタクシーで北又小屋へ行き、そこから目指すことにした。北又谷に降り立つと、明らかに平水より水量が多かった。しかし、遡行できない水量ではないと判断し、三泊四日の沢旅をスタートさせた。

朝の天候は晴れ。最初の長淵は胸まで浸かって、どうにか通過。続く魚止滝は左岸5mのきわどい岩場をヘツリで越える。水量の多い谷の遡行は、泳ぎとヘツリ、高巻きと沢登りの要素満載であった。

大釜渕は、素直に右岸ルンゼから高巻きを選択した。懸垂下降で谷に戻り、ほんの少し遡行すると、さらに高巻きを強いられ、水量の多さによる遡行の大変さを実感した。

初日の行程は、恵振谷出合まで。河原に猫の額ほどの平地を見つけ、タープを張り終えたころで激しい雷雨となった。夜は小雨の予報だったが、午後の雷雨は想定外だった。川の水位はジワリジワリと上昇し、濁りも徐々に出始めた。

こうなるともはやビバークサイトも安全とはいえないため、急きょ撤収。高台の林の中に移動した。

二日目。激流と化していた流れは落ち着き始めたが、水位は高く渡渉は危険なため停滞となった。



停滞中の一匹。

夕方になると水色が好転したため、タックルを用意して又右衛門滝の滝つぼをチェック。



どうにか30cm後半のオスのイワナをキャッチすることができた。

三日目は快晴の朝だった。水位は高いが渡渉が可能となって、早朝から行動を開始した。しかし残りの日程と現在の水量から、上流部への遡行は不可能と判断。恵振谷から登山道に出て北又小屋にエスケープし、今回の沢旅を終了した。

[タックルデータ]
ライン: スーパートラウト アドバンス[マックスパワーPE]0.6号
リーダー:トラウト ショックリーダー 6lb.

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。