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ソルトルアー 平林 峰彦

夏の東京湾奥シーバス

今年の湾奥の状況は、春のバチ抜けは不調が続いていたものの、デイゲームは早い時期から始まっていた。水温上昇とともに、沿岸部にカタクチイワシが接岸したこともあって、朝マズメから良い釣果が聞かれていた。今年のデイゲームで爆発的に人気が出たのがワームの釣り。激戦区で大勢の釣り人が並んでいる状況でもワームを使うアングラーだけが次々とシーバスをヒットに持ち込み、それを見ていた周りのアングラーに広まっていった。特に雨の少なかった時期は、澄潮が多かったので、強波動のバイブレーションは見切られることが多く、チェイスはあってもヒットまで至らず、ワームのナチュラル感は違和感なく捕食するという、大きな差をもたらしたと言える。

今年の梅雨は大雨から始まり、湾奥河川は一気に濁った。そして、山間部ではゲリラ豪雨が頻発し、河口部ではずっと濁っていた日々が続いた。そうなってくると、アピール力の弱いワームではシーバスからの反応は少なくなり、バイブレーションのようなアピール力の強いものが勝るようになる。最近は、鉄板、シリコン、ソリッド、鉛など素材の違うものがいろいろ出てきている。しかし、ただアピールが強ければ釣れるわけではなくて、その中でも、波動の強弱やルアーサイズ、ルアーウェイト、カラーの使い分けといった、ルアーローテーションが必要になってくる。プレッシャーの高い湾奥では、小型バイブレーションやライトウェイトのバイブレーションが主流になっていて、それらをできるだけ遠くに飛ばせるラインが注目を集めている。ライン号数を落とせば自然と飛距離は伸びるのだが、ルアーロストの確率も上がるので、あまりオススメはしない。同号数のまま、飛距離を伸ばしたい方には、アバニ シーバスPE マックスパワー トレーサーがオススメ。8本撚りで硬すぎず柔らかすぎずのコーティングがトラブル回避と飛距離アップにつながり使いやすい。

湾奥では0.6~1.0号を使い分けている。ワームの釣りでは0.6号、バイブレーションの釣りでは0.8号、根掛かりの多い場所では1.0号。リーダーは、バリバス シーバスショックリーダー ナイロンの16~20LBを使う。今回は、アバニ シーバスPE マックスパワー トレーサー 1.0号とバリバス シーバスショックリーダー ナイロン 20LBを使用した。河川下流域のオープンエリアで午後から上げ潮の状況。タイドグラフと2時間の時間差があり、干潮から2時間後に潮止まりだった。その潮止まり直前、流れが速くなる時間帯に3匹ヒットしたが、バラしてしまう。2時間ほど流れはトロくなり、上げ潮が効きはじめた時に再びヒット! 鉄板バイブレーション18gで蛇行した潮目の中心部のボトムを低速リトリーブしてのヒットだった。

その後1本追加したところで、上げの流れが止まってしまい、時合い終了。潮目の中にいても低活性なシーバスだったが、水温がさらに上昇してくると、高速リトリーブでヒットするようになる。夏シーバスはエラ洗いが多く、引きも強いのでよりエキサイティングなゲームが味わえる。ぜひチャレンジしてもらいたい。

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