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ソルトルアー 上杉 一臣

土佐湾沖のキャスティングゲーム

ジリジリと照りつける太陽の日差しも和らぎ、朝、夕の肌寒さから、もうすっかり秋めいてきた。海水温度も徐々に下がりつつあり、土佐湾沖の大型キハダマグロをターゲットとしたキャスティングゲームも終盤を迎えている。名残惜しさを胸に、10月中旬にキャスティングゲームとエビングを兼ねて沖へと出かけた。

ポイント付近には複数羽の海鳥を確認。ベイトとなるイワシがいるようだ。周囲の海面に目を凝らすと、2kgほどのカツオがイワシを補食して水飛沫を上げていた。狙いを定め、120mmのポッパーを入れるとすぐさまヒットしてきた! カツオ特有のスピード感。このエキサイティングなファイトがたまらない。

魚がルアーアクションに飽きないように、激しいポッピング、軽くショートなポッピング、ドックウォークなどを織り交ぜ、数を伸ばしていく。平均的にカツオは小型が多い印象を受けたが、必ず良型も混ざるはずだとアプローチを続けた。ポッパーのアプローチだけではヒットが遠退いてきたので、145mmのダイビングペンシルにルアーチェンジ。すぐさま海面が炸裂し、ロッドが絞り込まれる! ドラグ音が響き渡りながら、スプールからラインが勢い良く出て行く!

徐々に速度は弱まり、そこから反撃に転じる。これは良型のようだ…。じわじわと浮いてきた魚の背が青く光る。でかいカツオだ!カツオの口元は柔らかく、無理に引っ張ればフックアウトに繋がる。凄まじいほどのスピードとパワーを持つカツオは同サイズならマグロより強い。慎重にファイトし、無事キャッチしたカツオは6kgのグッドサイズだった!

血抜き、神経絞めを済ませてキャストを再開する。ベイトを追って海面を割り飛び上がるキハダが目に飛び込んできた。急いでルアーを回収し、キハダが見えた辺りへロングキャスト。ダイビングアクション後に、2~3秒ほどのポーズを取る。ペンシルから発する波動に誘われ、海面から魚が飛び出して来た! 良型のキメジだ! 先ほどキャッチしたカツオほどのパワーは感じず、一気に勝負を掛ける。取り込んだのは8kg級。

ここでもう一度、120mmのポッパーへとルアーを戻す。ナブラの無い静かな海面でポッパーが飛沫を上げる。フィッシュイーターに襲われ弱り、上手く泳げないベイトのイワシをイメージしながら操作する。突如として爆発する海面。けたたましく鳴り響くドラグ音。興奮はとまらない!

またしても6kgのカツオであった。今日は、どうしたことだ…。魚の活性の高さにヒットが止まらない。またまた海面を割りグッドサイズのキメジがヒットしてきた! 魚の走りと、トルクの強さから今日一番の良型だと確信。ファーストランを食い止め、キメジが円を描きながらゆっくりと浮上してくる。水中のキハダマグロが美しく輝く。砲弾型のシルエットに鮮やかなイエローとブルーのライン。

一度虜になれば、もう抜け出すことの出来ない。とても深い魅力をこの魚に感じる。ギャフが入り船上に横たわった14kgのキメジ。出来すぎた釣果に大満足である。

この日、山中船長もエビングで15kgのキメジを頭に5~8kg級のキメジ複数と、2~4kgのカツオをキャッチしていた。

私も14kgのキメジをはじめ、6kgのカツオ2本、5~8kgのキメジ数本、2kgクラスのカツオの数釣りを楽しめた。キャスティングゲームでクーラーの蓋が閉まりきらないほどの釣果に恵まれた。改めて、地元高知の海の素晴らしさを実感し、誇らしく思えた1日となった。

今回もメインラインはVARIVAS アバニ キャスティングPE マックスパワーを使用した。きめ細かく滑らかなラインの表面が摩擦抵抗を軽減し、飛距離を稼ぐ。絶大なる信頼をおくマックスパワー原糸で大物とのファイトに不安感がなく、ホワイトを基調としたラインカラーからキャストしたルアーの軌道が良く見え、ファイト中の魚が走る方向が確認しやすいところなどか気に入っている。

ショックリーダーは、VARIVAS オーシャンレコードショックリーダー。細く強く、非常にしなやかなショックリーダーである。群を抜いたしなやかさで、比較的小さなルアーでもアクションが活きる。食わせるための要となるルアーの動きを妨げないことは、大きく違う結果を、釣果をもたらしてくれる。このラインは、これまでも沢山の魚たちとの素晴らしい出会いを繋いでくれた。信頼と実績が夢への挑戦をサポートしてくれる。

[タックルデータ]
ライン: VARIVAS アバニ キャスティングPE マックスパワー 3号
リーダー:VARIVAS オーシャンレコードショックリーダー 60lb.
ロッド: Tobizo TC80-50G
リール: ステラ SW6000HG
ルアー: コンタクトフィードポッパー 120mm
     コンタクトブリットペンシル 145mm
フック: カルティバSTX-58 #1・#2/0

過去のフィールドレポート記事中で掲載している製品は、
廃盤品として現在取り扱いを終了している場合がございますので予めご了承ください。