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ソルトルアー 浅川 和治

『シーバスPE マックスパワー X8』で東京湾のウェーディングシーバス

いよいよ秋も深まり、冬の始まりを感じる風がフィールドに吹き始めましたね! みなさま初冬のフィッシングライフは如何ですか?

僕は秋が始まると足繁く通う、大好きな釣りがあります。それは、東京湾のシャローエリアにおけるウェーディングシーバス! 潮汐が夜に大きく、干潮潮位が一日の潮位で最も低くなる「冬潮」にこのゲームは始まります。

今年は夏場の記録的な高温の影響からか、なかなか海水温が下がっていかない。9月下旬から10月上旬には例年、安定してシーバスに出会えるフラットシャローに通ってみたのだが、表層水温は25℃越えていた。かつて同じ季節にここまで高い水温は20年以上、体験したことがない。シーバスからのコンタクトは乏しく、バイトしてくれたのは高水温に強いキビレだけであった。


それだけ異常な気候の夏が続いたということだろう。そこで例年のシーズナブルパターンを参考に、比較的低水温の安定している都市型河川河口を訪ねてみた。

ご存知とは思うが、ウェーディングゲームでは行動の制約が多い。だからこそライントラブルが起こった場合、水に浸かったままラインシステムを組みなおさなければならないことになる。当然、システム結束に慣れてしまえば大した問題ではないのだが、それでもトラブルは無いに越したことはない。

僕は長年、「アバニ シーバスPE マックスパワー X8」をメインラインに選択している。理由は幾つかあるが、一番の理由はライントラブルの圧倒的少なさだろう。シルキーでスムースなラインは、リールのラインローラーやロッドのガイドリングをしなやかに通過してくれるのでストレスフリー。ザラつきの無い表面のラインは、いくつものメリットがある。水切れ、風受けはもちろんのこと、リーリングの感覚すらも心地良く、繰り返すキャストすらも心地よい。

実際の釣りとは話が離れてしまうが、僕が実際にマックスパワーPEをロングライフに使うために繰り返している方法をご紹介したい。まず、新品のラインだが、いきなり巻くことはしない。古くなったラインをスプールから抜き、歯ブラシで乾燥した塩分をクリーニングしがてら、スプールエッジに傷が無いか、ラインローラーがスムースに回転するかチェックする。新品のラインを巻いても、塩分や傷が有る状態ではせっかくのポテンシャルを発揮できない。新品のラインボビンに「PEにシュッ! プロ仕様」を染み渡らせる。(時間が有るならばリールに巻く前日に行えば尚よい。)

テンションを適度に保ちながらスプールにラインを巻き上げていく。150mラインを巻き上げていく間に「PEにシュッ! プロ仕様」をスプール内のラインを豊潤させるイメージで3~5回吹きつけていく。僕の場合はナイロンリーダーを多用するので、「シーバス ショックリーダー[ナイロン]」を摩擦ノットで結束すれば準備はOKとなる。

釣りを終えたら、帰宅前にリールを水洗い。車にペットボトルに汲んだ真水を積んでおけば、海水分が結晶化する前に洗い流せるので、ラインにやさしい。帰宅後はリールケースから出してラインを陰干しする。乾燥後は次回の釣行に供えて、「PEにシュッ! プロ仕様」もしくは「PEにシュッ!」を吹き付けておく。

2~3度の釣行で先糸15m程が痛んでいる可能性がある場合、通常ならばカットしてしまうだろう。しかし僕の場合、ラインボビンに2回巻き戻し、ラインをひっくり返す作業を先に行う。更に釣行を重ね、先糸が痛んできた頃に初めてラインをカットすることで、スプールが痩せることを防げると同時に、奥に巻いたラインが潰れてしまうことも防ぐことができる。少し手間は掛かるだろうが、習慣にしてしまえばラインの寿命は飛躍的に延びるし、ライントラブルも殆ど無くなる筈なので、「アバニ シーバスPE マックスパワー X8」との組み合わせで是非、お試しいただきたい。

さて、河川をからめた適正水温のシーバスウェーディングには今秋投入されたニューカラー「ステータスゴールド」を巻いてみた。従来カラーの「ステルスグレー」もシックなカラーで愛用してきたが、「ステータスゴールド」も洗練された染物のように美しいカラーなので、リールに巻き上げれば見栄えのいいカラーで気分も高揚する。

張り出した高気圧に包まれたこの夜、下げ潮がぐんぐんと河川の流れを加速させていった。潮止まり直前に流れは緩み、短時間のパラダイスが始まった。周囲に捕食音が鳴り響き、ベイトフィッシュが追われ水面から飛び出し逃げ惑う。

流れとダウンクロスにキャストしてリーダー、メインラインを馴染ませ、ルアーを流速にシンクロさせながらドリフトさせていく。流れが緩んだタイミングとはいえ、流れに乗って下ろうとするシーバスのパワーはなかなかのもの。じっくり走りたいときは走らせながらも、徐々に距離を詰めていく。

信頼のマックスパワーは、0.8号であろうともオープンウォーターにおいて不安は皆無。待望のシーズンファーストキャッチは、グッドサイズの銀ピカの鰭ピンシーバス! 僕はこういうシーバスがとにかく好きである。

シーズンは始まったばかりだが、この初冬は更なるビッグシーバスを求めて、水温の冷め落ち着くフィールドへ通い続けたいと思っています。ウェーディングを含む、アドベンチャー要素の多い釣りには、当然ながら自然と向き合う危険も伴います。ライフジャケットの着用はもちろん、自分の位置を他者に伝える背面のフラッシャー、エイガードなど装備をしっかり、そして気象条件、水位変化に対応できる経験者との同行も大事です。無計画、無理な釣行は避け、楽しいフィッシングライフをVARIVASラインと共に!!

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